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中編4
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家の近くの学校

俺の名前は星弥。今は高校三年生だ、今も思うと鳥肌が立つ。

あれは小学校六年生の夏の頃だった。

俺の家の近くに古い学校があるそこは幽霊が出ると噂になるほどだった。

その頃は凄くビビりだった。

俺は当時一緒につるんでた康介(こうすけ)と寛(ひろし)がいた。

俺「もしもし、康介?」

康介「どうしたん?お前から電話なんて珍しいじゃん。何かあったのか?」

俺「いや、たいしたことじゃないんだけど今夜の十二時にあの学校に肝試しにいこいこうぜ!」と面白半分に言った。

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康介「正気なのか?しかも二人で?」

俺「それじゃ〜寛も誘ってくれ」

康介「おい、お前から持ちかけたんだろ?自分で誘えよ!」

俺「そこを何とか、お願いだ!」

康介「わかりましたよ。ったくしょうがね~な」

俺「さすが康介様!それじゃ〜学校の校門で待ってるからな!またあとで」

こうして下らないやり取りをしながら夜を待った。

その夜はいつもと違う気がした。

そう、この時点で嫌な予感がしていた。

俺の本当の目的は肝試しではなかった。

その目的とは、学校のエレベーターのことだった。

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噂で聞いた話しだが、ほとんどが違う話しばかりだ。

俺はある日、皿洗いをしている母に学校のことを聞いてみたが母は何も言わなかった。

その時「っふと」思い出した。昔あの学校に母は小さい頃に通っていたと聞いたことがあった。

母にそのことを聞いてみると、突然皿洗いしている母が止まった。

時が止まったのかと思った。

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すると母が「あの学校のエレベーターにはぜったに近ずくな!」

いつも優しい声なのに別人の様に声が部屋に響いた。

それでこの日は終わった。

それがきっかけで真実を知りたくなったのである。

俺は学校の門に着いた。

その時すごく後ろに視線を感じたが気のせいだと思った。

それから数分経った時に、前方から康介と寛がみえた。

少しほっとした自分がいた。

俺「これでみんな揃ったな」

そして、三人で学校の中に恐る恐る入る。

少し進むとそこには玄関があった。

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玄関に入るといくつかの異常にひろい下駄箱がある。

俺「こんな下駄箱あるか?普通」

康介「きっと体操服でも入れるんじゃない?」

そして、初めて寛が口を開いた。

寛「いいから先進もぜ」

何故か声が震えていた。

ようやく俺達は広い廊下にでた。

そこはどこにでもある様な廊下だった。

廊下の突き当たりに例のエレベーターがあった。

どうやらこのエレベーターらしい。

エレベーターは1階から6階まであった。

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今いるのは1階だ。

寛「1つ上に行こうぜ」と言った。

康介と同時に俺は頷いた。

そして、エレベーターのボタンを寛が押した。

するとゆっくりドアがあく。

俺は2階を押してドアを閉める。

その時だ、なんとエレベーターが2階を無視してどんどん上がっていく。

3階、4階徐々に上がって行く。

俺「何でだよ!止まらねーよ!」

寛「おい、マジかよ!」

康介「星弥!ふざけんなよ!」

俺「ふざけてねーよ!」

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俺達は完全にパニックを起こしていた。

俺「おい!冷静になれ!」

するとエレベーターが6階に着いてドアがゆっくり開いた。

すると薄暗い長い廊下があった。

おもわず唾を「ゴクリッ」と飲んだ。

寛が口を開いた。

寛「おい見ろよ、前に子供が立ってねーか?」

俺と康介は前方に目をやった。

確かに、子供が立っている。

俺「あの子も俺達と・・・」と言った瞬間に子供がこっちに向かって全力で走ってくる。

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その子供は「はははは!」「はははは!」と言って走ってくる。

俺は硬直していた。

恐怖で全然口が開かない。

寛がエレベーターのドアを閉めようとするがまったく反応がない。

再びパニックが三人を襲う。

寛「早く閉れよ!」

寛が言った瞬間、ドアが閉まったように見えた。

が、ドアの間に子供が凄い勢いで入ってきた。

すると、俺の両脚を掴んでゆっくり俺の顔を見て子供が「捕まえた!」と言った瞬間に俺等は気を失っていた。

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きずくとそこは病院のようだが、母と父が隣で座っていた。

母が目覚めた俺を見て涙を流してた。

それを見た俺も涙を流した。

父が立って俺の顔を平手で殴った。

父「なんで殴られたかわかるか?」

声が喜びと怒りが混ざっていた。

俺と父は思わず抱き合った。

父「良かった。本当に良かった」

こうして無事に戻ることができた。

あとから母に聞いた話だが、昔に母がかよっていた学校である事件があったと言う。

それはある時、母を含む5人で学校の校内でかくれんぼをしていた。

その中の1人があのエレベーターに隠れていて、突然エレベーターが止まって何日も閉じ込められていたらしい。

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後日、エレベーターであの子供が発見されたと言う。

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