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長編13
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転校生と杉の木

これは、私が小学校六年生だった頃の話だ。

四月中旬。私はその日の放課後、一人居残って教室の掃除をしていた。不注意で花瓶を割ってしまったのだ。ガラスは担任が片付けてくれたが、濡れた床の掃除を命じられ。おかげで、校門を出た時間は、他の『まっすぐ帰る組』 よりも数十分遅れていた。

昨夜はひどい雨だった。校庭に植えられた桜はほとんど散っている。道には花弁が散らばり、足元にある水溜りは桃色をしていた。いつもなら水溜りなど気にせず踏み越えて行くのだが、その日ばかりはチョロチョロと避けて歩く。

帰宅途中、私が昔通っていた保育園の前を過ぎようとした時だった。

道路の端で、誰かが、園内に生えている大きな杉の木を見上げていた。同じ学校の生徒だろう。黒いランドセルを背負っている。

見覚えある横顔。彼は、始業式の日に私のクラスに転校してきた生徒だ。

彼は一風変わった転校生だった。転校初日の全ての休み時間、彼は一度も教室に留まることをしなかった。休み時間が始まると、一人教室を抜け出して、いつの間にかいなくなっているのだ。次の日からもそうだった。

転校生にとって、転校初日は友人を作る上で最も重要な日だろう。その重要な日の休み時間に自ら教室を出ていく。つまりは、そういうことだ。

人嫌いの変わり者。それが周りの彼に対する評価だった。

その転校生が、私の目の前で、じっと杉の木を見上げている。

園内には、サイズの小さな遊具で遊ぶ子供たちと、それを見守る保育士の先生の姿があった。

私も昔、同じようにここで遊んだ。私は保育園が大好きな子供で、休みの日でも、「やだー。保育園行くー!」 と泣きわめいて親を困らせたらしい。

杉の木は園内の隅に生えている。きっと街が出来る以前からそこにあったのだろう。幹は太く、高さは周りの家々の三倍はある。建材用のまっすぐ伸びた杉ではなく、見ようによっては身をよじった人のようにも見え、根元には、『みまもりすぎ』 と名札が掛けられてある。

私が園児だったころからすでに、その杉の木は、『みまもりすぎ』 だった。

転校生の横を過ぎざまに、私はちらりと杉の木を見上げてみた。

彼は何を見ているのだろうか。漠然と、枝にとまった鳥でも見ているのだろうと思っていたが、違った。

白い靴が、二足、空中に浮かんでいた。

不思議な光景だった。

足はそのまま歩きながら、首だけがその靴を追う。可動域の限界まできたところで、私は立ち止まった。杉の木の方に身体も向けて、もう一度見やる。

一組の白い運動靴が、つま先を下にして、私の頭より高い場所で浮かんでいた。その一、二メートルほど上には太い枝が真横に張りだしていて、そこから細い糸で吊るしているのだろうか。しかし、一体どういう理由で。

ふと気がつくと、先に杉の木を見上げていた彼が、いつの間にか歩きだしていた。何事も無かったかのように平然と、私の横を通り過ぎる。

私は振り返り、その背中に声を掛けようとした。けれど、何と言えば良いのか分からない。まごまごしている内に、彼は角を曲がり、その姿は見えなくなった。

一人取り残された私は、もう一度、杉の木を見上げた。

何もない。白い靴は、消えて無くなっていた。

その場に立ちつくし、茫然と杉の木を見上げる。幻覚、錯覚、見間違い。しかし、私の見たものが見間違いなら、彼は見ていたものは何なのだろう。

その日、家に帰ってから、私は母に今日あったことを報告した。二足の白い靴が、保育園の大きな杉の木の下に浮かんでいたと。丁度夕飯の買い物に行こうとしていた母は、玄関へと向かいがてら、私の頭をわしゃわしゃと撫でて、一言、「アホなこと言いなさんな」 と言った。

日付は変わり、次の日のこと。

学校に行く途中、保育園の前を通り過ぎる際に、私はあの杉の木を見上げてみた。

白い靴など、影も形も見当たらない。角度を変えたり、目を細めたりしたが、やはり何も見えない。

ふと、柵の向こう、園内から一人の赤い頬をした小さな男の子が、私のことを不思議そうに見つめていた。私は取り繕うように笑って、そそくさとその場を後にした。

やっぱり、見間違いだ。

母の言う通り。アホなことだったんだろう。幾分ホッとした私は、以降しばらくの期間、白い靴のことを思い出すことはなかった。

そうして、それからしばらく経った日のこと。四月が終わりを迎え、五月。端午の節句がすぐそこまで近づいていた。

その日も、前日は雨だった。学校が終わり、一人での帰り道。道路には水溜りという置き土産がいくつも残っていた。わざと水溜りを蹴飛ばしながら歩く。靴下まで水に濡れて、一歩歩くごとにガッポガッポ音が鳴るのが楽しい。母には不注意で溝に落ちたとでも言い訳するつもりだった。

そうやって、私は保育園の横の道までやって来た。

歩くのを止めて、立ち止まる。何か聞こえたのだろうか。虫の知らせだろうか。理由は忘れてしまった。とにかく私は立ち止まった。

保育園では数人の子供が遊んでいるようだった。はしゃぐ声がする。園内を見やると、丁度私の視界を遮る様に、あの杉の木があった。

ふと、あの白い靴のことを思い出した私は、なんとなく、木の幹を辿って、視線を空へと向けてみた。

頭上に、あの白い靴が浮かんでいた。

瞬きすら忘れて、私はそれを見つめていた。

誰かが、白い靴を履いている。

その時見えたのは、靴だけではなかった。前は見えていなかった、人の足首。靴を履いている。人間の足だ。足は脛のところで途切れていて、それ以上は見えない。

色や輪郭は、まるで霧がかかったようにぼんやりとしている。しかし、白い運動靴を履いた足が二本、確かに空中に浮かんでいた。

誰かが私の背後を通り過ぎる。

はっとして横を見やると、黒いランドセルが向こうの角を曲がろうとしていた。見覚えのある背中。

「ちょっと待てよ!」

私は咄嗟に、その背中を呼びとめていた。彼は立ち止まり、ゆっくりとこちらを向いた。その顔は無表情で、相変わらず何を考えているかわからない。

転校してきて一カ月。その頃、彼はすでに教室の置き物扱いだった。休み時間に教室に居ないのは変わらず。最初の方こそ、寡黙な転校生を面白がっていた周りも、慣れてくるにつれ次第に相手をする者もいなくなっていた。

彼は黙って私の方を見ていた。言葉で説明出来なかった私は、無言で、杉の木の下に浮かぶ、誰かの白い靴を指差した。

彼が私の指差した方向を見やる。長い沈黙があった。

「……見えるの?」

杉の木を見上げたまま、彼が口を開いた。そんなことはないはずなのだが、私はその時、初めて彼の声を聞いたような気がした。

「白い靴と、足首」

私は、見えたままを答える。

どうやら、彼にも同じものが見えているようだった。しらばっくれる気はないらしい。

「そう。でも、それ以上は見ない方がいいよ」

そうして、彼は、ゆっくりとこちらを見やった。

「あの人、君の方見てるから」

それだけ言い残し、彼は背を向けて歩きだした。再び呼びとめることも出来ず、私は、ただその背を見送っていた。

その姿が、曲がり角の先に消えてしまってから、私は杉の木を見上げる。白い靴と人間の足首は、忽然と消えて見えなくなっていた。

一体全体、何だというのだ。

その日も、家に帰って親に報告したが、やはり、母も父も、まともに取り合ってはくれなかった。

見間違いではない。自分の目に見えたものが何なのか。私は知りたいと思った。

彼が何か知っているに違いない。その考えは確信に近かった。私は二度、白い靴を見た。一度目、二度目も、私の傍には彼の姿がある。しかも最初にあの杉の木を見上げていたのは彼なのだ。無関係とは思えない。

次の日、学校での給食の時間が終わり、昼休み。私は誰よりも早く教室を出て、廊下にて待機していた。

いつものように、彼が教室から出てくる。私はその肩を捕まえた。

「ちょっと話をしないか」

彼は、無言のまま私を見やった。相変わらず表情は乏しい。迷惑と思っているのだろうか。いずれにせよ、中々返答しようとしない彼に、私は、自分の中で一番優しげな笑顔を作ってみせた。

「いいよ、って言うまで付きまとうから」

彼は俯き、小さく息を吐いた。

「……いいよ」

人気の少ない中庭に場所を移す。二人で階段を下り、上履きから靴に履き替え外に出た。

睡蓮の葉が浮かぶ丸い池のふちに腰かけ、単刀直入に、前置きも何も入れず、私は切り出した。

「あの白い靴と足は、何なんだよ」

「分からないよ」

対する彼の答えもシンプルだった。そうして彼は、「僕は、あの人のことを知らないから」 と続けた。

『あの人』 先日もだ。彼は確かにそう言った。『それ以上は、見ない方がいい』 とも。きっと、足だけでは無いのだ。その上がある。そうして、彼にはそれが見えている。

「あの人って……。人があんなとこで、何してるんだよ」

私の問いには答えず、彼は、池の中心にある噴水の方を見やった。

「もう、僕に近づかない方が良いよ。君は特に」

意味がわからない。私は口を開きかけたが、彼の言葉の方が早かった。

「僕は病気だから」

それはまるで、原稿を読み上げるニュースキャスターのように。彼の口調は、あくまで淡々としていた。

「……病気?」

「君は、家のお風呂に、くらげが浮いているのを見たことある?」

一瞬、質問の意味が分からなかった。じっくりと考えた末に、私は黙ってかぶりを振った。風呂に浸かるくらげ。そんなもの、見たことあるわけがない。

「僕は、そういうのが見える病気だから。君が見た白い靴や足とかもそう」

『自称、見えるヒト』 というわけだ。しかし彼は、その原因を自ら告白した。

病気。

それは私の体験した全てを説明できなくとも、何かしらの説得力を持っていた。少なくとも、たまにTVに出てくるナントカ霊能力者。彼らの様に、何の説明もなく、幽霊やその他が見えると言われるよりも、はるかにずっと。

「君は、僕の病気が伝染ったんだよ。たまにそういう人いるらしいから。……君は前から見えてたわけじゃないんでしょ?」

伝染病。あの白い靴が見えたのは、彼の病気が私に伝染ったからだ、と彼は言った。

私は、彼と同じ病気に罹ったのだろうか。

傍から見ても狼狽していたのだろう。私を安心させるためなのか、彼は、辛うじてそうしたと分かる程度に、小さく笑った。

「でも大丈夫だよ。その病気は、僕に近づかないようにすれば、自然と治るから」

私は、何も言うことができなかった。

彼が中庭を去った後も、私は一人、噴水に腰かけていた。それ以降の午後の授業も、私は心ここにあらずという状態で、先生の話も聞かず、黒板も見ていなかった。何か考えていたはずなのだが、内容は覚えていない。

その日は五時間授業で学校が早く終わった。放課後。一緒に帰ろうという友達の誘いを断り、皆から少しおくれて、一人で帰路につく。

ゆっくりと歩き、あの杉の木がある保育園までやって来た。園児たちの姿は無い。お昼寝の時間だろうか。

私は立ち止まり、樹齢は何年だろう、その大きな杉の木を見上げた。

今のところ、不可解なものは何も見えない。見えるのは、空へと伸びる杉の木と、その先の青く広い空だけだ。

このまま家に帰れば、今まで通り、何事もなく過ごせるだろう。

私はそれをちゃんと理解していた。しかし、私は、歩き出せなかった。いや、歩き出さなかった。

その内、黒いランドセルを背負った彼がやって来た。私の姿を見とめたのか、はた、と歩くのを止める。相変わらずの無表情で、何を考えているかわからない。しかし立ち止まったということは、私の存在が意外だったのだろう。

「や。こっち来いよ」

手を上げて私はそう言った。幾分時間を掛けて、彼が私の傍へやってくる。

「……どうかしたの?」

私はその言葉を無視して、一人、杉の木を見上げた。先程までは決して見えなかった、白い運動靴。足首。さらにその上のつるりとした膝と、ズボンの裾。

間違いない。彼の傍に居るから見えるのだ。そうして、見える範囲が、昨日よりも広がっている。

「どうやったら、もっとよく見えるんだ?」

上を見上げたまま、私は尋ねる。

「……見ない方がいいよ」

彼は昨日と同じ言葉を繰り返す。私は返事をしなかった。

しばらくお互いに無言のままだったが、彼は、やがて諦めたように、ふう、と小さく息をはくと、私と同じように杉の木を見上げた。

「昨日は、靴と足首だけだったんだよね。今は?」

「今は、膝らへんまで」

「ズボンは?」

「少し、見える」

「そう……」

次の瞬間。彼の右手が、私の左手首を掴んだ。それは思い掛けなく、唐突な出来事だった。

驚いて彼を見やる。その表情は変わっていない。視線も杉の木に固定されたまま、彼は残った手で上空を指差した。

「あの人の手は見える? ズボンの腰辺りで、ぶらぶらしてる、白い手」

戸惑いながらも、私は再び上を見やった。

手が見えた。

手首から先だけだったが、はっきりと。彼の言う通り、それは白い手だった。彼に腕を掴まれたからか。ズボンも裾まででなく、腰の辺りまで見えるようになっていた。

「シマウマみたいな、長袖のシャツを着てるね」

隣で彼がそう言った瞬間、私の目は、ぼんやりと白と黒のボーダー柄のシャツを捉えていた。それは徐々に鮮明になってゆき、しわまではっきりと分かるまでになった。

細かく説明されるごとに、『彼女』 の見える部分が増えてゆく。

「首に、ロープが食い込んでる」

縄が見えた。張り出した枝から垂れたロープが、白く細い首に絡まっている。

「女の人だね。ショートヘアで、舌がちょっと出てて、目は……君の方を見てる」

そう言ったのを最後に、彼は私の手首を掴んでいた手を離した。

顔が見えた。

私には、もう何もかも見えていた。その足も、その手も、その身体も、その顔も。口から少し飛び出た舌も、瞬きもせずじっと私を捉える、その虚ろな目も。

「……あ」

思わず、声が出ていた。

どうして今まで気づかなかったんだろう。

私は、その人を知っていた。

彼女は、私がここの保育園で、年中組と年長組だった時に、世話になった先生だった。

私は幼い頃。母が入退院を繰り返していて、小さな私は寂しい思いをしていた。だから、十分に母に甘えられない分を、私は保育士だった彼女に求めたのかもしれない。

私はよく先生の足に縋りつくのが癖だった。まるで猿やコアラの赤子のように。彼女は私を足にくっつけたまま、「よいしょよいしょ」 と歩くのだ。そのまま他の用事をすることもあった。

優しい人だった。

その先生が、首を吊って、死んでいる。

私はそっと手を伸ばして、その白い運動靴に触れようとした。指の先が少し触れたが、感触はどこにも無く、私の指は空を掻いた。

触れられない。

「大丈夫?」

気遣ってくれているのだろうか。

「……知ってる先生なんだ」

私は答える。それは自分でも驚くほど、冷静な声だった。

おかしなことに。先生の死体を前にしても、実感はまるで湧かなかった。それは、テレビの向こう側で行われる有名人のお葬式のようだった。

ロープで木にぶら下がった彼女は、ずっと私の方を見ている。

もしかしたら、私と彼女が知り合いであることに、彼は最初から気付いていたのかもしれない。

「『見守り杉』 っていうんだねぇ、……この木」

隣で彼が、小さく呟いた。

それから、どこで彼と別れて、どうやって家で帰ったのかは、記憶にない。

家に帰ってから、私は母に事情を聞いた。

先生の名前を出すと、母は観念したようで、色々と話してくれた。黙っていたのは、忘れているのなら、そのままの方がいい。と思ったからだという。

先生は、自ら命をたった。

失恋の果ての自殺。時期は、私が保育園を卒園して、すぐのこと。

恋人は、当時同じ保育園に勤めていた人で、私の記憶にもある人物だった。

破局の理由は喧嘩でも浮気でも無く、先生の生まれ育った場所にあった。周りから忌み嫌われる土地。知識としてはあったが、そんなものはずっと昔の話だと思っていたし、何より理不尽で、やりきれなかった。

母は、「あんた一時期、あの先生のことを、『お母さん』 って呼んでたんよ」 と言って懐かしそうに笑った。

記憶の中の先生の姿が、目の前の母と重なる。

私の目から、涙がぽろぽろと勝手にこぼれ落ちた。先生は死んだのだという実感が、ようやく沸いてきたのだ。

私は小さな子供のように泣いた。そんな私の頭を、母はわしゃわしゃと撫でてくれた。

翌日。私は登校中に、保育園に立ち寄った。

門の傍には、一人の保育士がいた。私はその人に、前日に母に用意してもらった小さな花束を渡す。杉の木の下に供えてくれるようお願いすると、その年配の保育士は、心得ているのだろう、一瞬嬉しそうな、それでいて寂しそうな表情をした。

「ありがとうね」

彼女は、私に向かって、そう言った。

私は一度だけ杉の木の方を見やったが、先生の姿はどこにも見えなかった。

保育園に背を向けて、私は歩き出す。涙は出ない。先生のための分は、どうやら昨日の内に出しつくしてしまったようだ。

学校までの道、小学校の校門の前で、私は、見覚えのある黒いランドセルを見つけた。

彼だ。

その背に声を掛けようと、口を開く。しかし言葉が出てこなかった。

足が止まり、私はその場で立ち止まる。

彼が抱える病気。

『近づかない方がいい』 という彼の言葉。

私を見下ろしていた先生の目。

見える、ということ。

様々な言葉や事柄が、頭の中を駆け巡り、その背を追いかけることを躊躇わせた。覚悟。そう言ってもいいかもしれない。当時の私は、まだ、それを持ってはいなかった。

だから、私が彼のことを、『くらげ』 と呼ぶ様になるのは、もう少しだけ先の話になる。

後ろから、肩を叩かれた。

「ねえ、何ぼーっと突っ立ってんの?」

振り向くと、そこにはクラスメイトの女の子が、疑問符を頭の上に出して私を見やっていた。若干慌てつつ、「何でもないって」 と答えると、彼女はより不思議そうな顔をして。

「何かへんなものでも見たのー?」

そう言って、屈託なく、笑った。

怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん

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もしかして… この話はあの話の過去の事なのかもしれませんね( ´ ▽ ` )

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人はそうやって人と別れて強くなる

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切ない話ですねぇ。思わず自分の幼稚園時代を思い出してしまいました。

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