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短編2
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怖い話の別バージョン2

匿名改め、セブンといいます。

またまた怖い話のアレンジを考えてみました。今回は『ドライブ中に車が止まって運転手が「俺達友達だよな」と聞く』って話です。完全創作です。

その日、俺は友人に誘われて『幽霊が出るトンネル』へ肝試しに行くことになった。何でもそこは『トンネルに入ると女の幽霊が追い掛けてくる』らしい。

車二台に分乗して出発し、およそ一時間程度でそのトンネルに到着した。かなり怖い雰囲気が漂う場所だが、車の中という安心感からか、特に恐怖を感じることなくトンネルの中に入り何度も往復する、が何も起きないので帰ることにした。

トンネルを離れ道のりの半ばまで来た時に俺は後ろの車の様子がおかしいことに気付いた。さっきから蛇行運転が多い。助手席のBも後ろの様子に気付いたのか運転席のAに声をかける。

「なんか後ろおかしくないか?一旦どっかで止まるか」

Bが声をかけると同時にAが無言で急ブレーキをかける。後ろの車はなぜかそのまま行ってしまった。

「急に止まるなよ…つーか後ろの奴ら行っちゃったぞ?」

「…なあ」

「ん?」

「俺達、友達だよな?」

急におかしなことを言い出したAに俺達は笑って答える。

「何当たり前なこと言ってんだよ」

「友達に決まってんじゃん!」

「…なら、俺の足元見てくれ」

Aの言葉に二人して足元を覗き込み…同時に叫んで車から飛び降りた。

逃げ出したBを横目にとっさに運転席のドアを開け、Aの足をガッチリと掴む『女の手』を無我夢中でAの足ごと踏みつけ、ソレが怯んだ隙にAを引きずり出してとにかく走った。

数百m走った所で先に行ってしまった筈の車が止まっていて、窓から友人達が顔を出してしきりに急げと叫んでいる。

なんとか全員乗り込み車は走り出す。やっとの思いで街まで戻り、ファミレスに入って一息ついた所で後ろの車に乗っていた奴らが話だした。

「女の幽霊が出たんだよ…後ろから四つん這いで追い掛けて来て…

お前らの車の下に入り込んだんだ…」

翌日、車の持ち主であるAへ警察から連絡があった。峠の途中に置き去りにした筈の車が、トンネルから数百mしか離れていない崖の下で発見されたらしい。もし誰かが乗っていたら確実に死んでいただろう。

あのままAを置いて行ったらと思うとゾッとした。

怖い話投稿:ホラーテラー セブンさん  

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