私は葬儀会館でコンパニオンをしています。コンパニオンといってもお酌等をするのではなく、葬儀全般を担当するのが仕事です。なので遺体を見ることはただただあります。
ある男性の葬儀につかせて頂いた際、私は通夜が終了した後に使用した湯のみ等を洗っていました。
突然後ろから低い声で「すみません」と声をかけられました。とっさに「はい、どうされましたか?」と振り向こうとしたとき、ふと気がつきました。そこは従業員しか入れない所だったのです。しかも誰も下の階から上がってきていないのです。私はこの世に存在しないものを見てしまうんじゃないかと察知し、振り向かずにその場で硬直してしまいました。
その状態のまま何分たったのでしょうか。同僚のコンパニオンに肩をたたかれ、我に返りました。しかしその男性が私に何を言いたかったのか、何を伝えたかったのか未だわかりません。
怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん
作者怖話