私の友達の体験談です
高校生の頃
夏休みになり 夜中に仲間でたまっていた友人の部屋に
突如として別の友人が飛び込んで来た
みんなが
『ビックリしたなぁ~!どしたの?』と訊ねると
『見た!見た!女!そこの踏切で!』と
支離滅裂とも言える 言葉を吐きながら
顔面蒼白していた
とりあえず その友人を落ち着かせ話を聞いてみると…
彼は自宅から自転車に乗り 私たちの居る場所へと向かっていた
その途中に踏切があり その踏切を渡り終えた途端 全身に悪寒が走り 思わず自転車を止めたらしい
そして友人は
『な…なんだ?この尋常じゃない寒気は?』などと考えながら
踏切を振り返ると
踏切の真ん中に
長い髪をボサボサにした白装束の女が
こっちを睨んでいる!
その光景のあまりの恐ろしさに無我夢中で 逃げて来たのだと言う
そしてそれから
何年かの月日が経ち ある晩 その友人はバイクに乗り
霧雨の降る中
町外れの道を一人走っていたらしい
すると直線の遥か先が ぼんやりと光って見えたため
『あぁ 路面が濡れて街灯か何かが センターラインに反射してるのかなぁ?』なんて思ったらしい
しかし違ったのだ… 近づくにつれ
その『ぼんやりした光』のようなものは
次第に姿をハッキリさせて来た…
『女だっ!』
白装束の髪の長い女が霧雨の道の真ん中に 背を向けて立っている!
その瞬間 友人の記憶がよみがえる!
高校生の時 踏切で見た あの女だっ!
すると女は
ゆっくり振り返ると 物凄い速さで
バイクに向かい空中を浮遊して来たという
そして
ぶつかる!と思ったとほぼ同時に
高笑いしながら
上空へと姿を消したらしいのです
その友人は事故こそ
免れたものの
その後 自宅の自分の部屋に不可解なことがおこっているらしく
金縛り・姿なき声などは当たり前で
夜毎不安にかられていると言う
果たして友人と
その女霊との因果関係は何なのでしょうか?
怖い話投稿:ホラーテラー トングニュウさん
作者怖話