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中編3
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不気味な笑み

初投稿です。これから書く話はすべて僕が実際に体験した話です。拙い文章ですが、よろしくお願いします。

僕が中学一年の頃の話です。僕はバスケ部に所属していて、部活の遠征で熊本の旅館に来ていました。その旅館は、大きさ自体は並みでしたが、とても古い旅館で、皆苦笑いを浮かべていました。

また、その旅館は洗濯機が少なく、他の学校のバスケ部も何校か泊っていたこともあり、使えない状態にありました。

その為、僕と、他ニ人の一年生の三人で、コインランドリーへ歩いていくことになりました。

道なりに15分ほど歩けば着くと説明され、僕たちはコインランドリーへ向かいました。

その時、もう六時を回っていて、若干うす暗くなっていました。

コインランドリーに向かいながら、三人でくだらない話をしていた時、前から一人の老婆が下を向きながらゆっくりと歩いてきました。

ボロボロの服を着て、顔が異常なほど真っ青で、誰も乗せていない乳母車を引いていました。

なんか変わった人だなと思いながら見ていると、ふと老婆は顔を上げ、目が合ってしまいました。

すると老婆は目を思い切り見開き、ニヤっと気味の悪い笑みを浮かべました。

僕はゾっとしながらも、軽く会釈をし、そのまま通り過ぎました。

その頃、どんどんうす暗さが増していき、ちょっと急ごうと話して、三人は早歩きでコインランドリーへ急ぎました。

知らない土地での夕暮れはどこか不安になりました。

それから5分ほど歩いた頃、僕は何か違和感を感じました。何故だか、胸がザワザワしました。

そして、その違和感の正体に気付き、鳥肌が立ちました。

目の前から、さっき通り過ぎた老婆が下を向きながら歩いてきたのです。

僕たちが歩いている道は直線で、一度通り過ぎた人間がまた前から歩いてくるなんてありえない話です。

その、ありえない出来事に、僕は茫然としていると、ふいに老婆が顔を上げ、またも目が合ってしまいました。

すると老婆は最初に会った時以上に目を見開き、口を大きく開けながら僕を見ました。それはもう笑みではありませんでした。

僕はそのとき、この老婆はこの世の者ではないと直感的に思い、急いで顔を伏せました。恐怖で頭がおかしくなりそうでした。

しばらく歩き、そろそろ通り過ぎたかと思い、ゆっくりと顔を上げると、老婆がその不気味な顔で、僕の顔を覗き込んでいました。

僕は恐怖のあまり、叫びながら猛ダッシュで走りだしました。

「おい待てよ!どうしたんだよ!」という二人の声が後ろから聞こえてきました。

僕は振り向くのが怖く、ひたすら走り続けました。

気がつくとコインランドリーに着いていました。遅れて二人が着き、「どうしたんだよ!」と問いただしてきました。

あわててさっきの老婆のことを話しましたが、そんな人は一度も通ってないと二人はいいました。

あの老婆は僕にしか見えていませんでした。

そして改めてあの老婆の気味の悪い顔を思い出し、全身に鳥肌が立ちました。

以上でこの話は終わりです。オチがなくて申し訳ないですが、実際にあった話をそのまま載せてるので、ご勘弁ください。最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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