祖父が九つの頃、近所の遊び仲間が三日ほど行方をくらましたそうです。
祖父の話では、八十センチくらいの岩から行方不明になった子と当時の祖父を含む、全五人で一斉に飛び降りたところ、着地した時には一人消えてしまっていたとの事でした。
大人や警察に散々問われたらしいのですが、ただ岩から飛び降りただけで、何がなんだか全く分からない状況だったそうです。
その子は三日後に飛び降りた岩から北へ二キロ離れた空き地で保護されたのですが、腕に刃物で斬られたような跡があり「刀を持った沢山の侍に追い回された!」と半狂乱。他にも「全然違う世界だった!」などの証言もあったそうです。
更に、自分が三日も姿をくらましていた事に驚愕したらしいです。その子にしてみたらほんの五〜六分程度の出来事だったとか…。
どれも子供の証言ですから信憑性に欠けるところもありますが、当時の地元では「神隠し事件」として騒がれたらしいです。
怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん
作者怖話