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短編2
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庭の穴

僕の父親は潔癖性だった。

それにくらべ、母は大らかな人だった。

故に喧嘩することも多くその時はいつも猫のくーと一緒に居た。

その猫も昨日 死んだ。

おばあちゃんから貰った大切な猫だったのに。

お父さんが殺しちゃったもん。

お母さんが居なくなって5ヶ月。

お父さんは時々電話出なくなった。

最後にお母さんの声を聞いたのはずっと前に感じる。

お父さんと喧嘩して居なくなったんだ。

その夜は一生懸命穴を掘ってたな。

今日の晩ご飯はステーキ。

お父さんはいつもレアで焼く

僕はミディアムが良いのに。

肉は半生で赤い。

肉汁が出る度にくーを食べてるような気分になって吐き気がした。

くーが死んだのは汚れたまま家に入って

追いかけてきたお父さんから逃げて汚し回ったから。

お父さんが怒って殺しちゃった。

お母さんが居たら死ぬ事もなかったのに。

結局、二口ぐらいしか口に入らない。

「どうした?大丈夫か?」

お父さんは聞く。

「今日はスイカを沢山食べたから入らない。」

適当に相づちを打つ。

刃向かうと叩かれるから。

明日のおかずも肉だと嫌だ。

だけど通じるはずも無く今日の晩ご飯もステーキ。

お父さんが遅い時以外はいつもステーキだ。

コンビニ弁当の方が美味しく感じる。

今日は庭に穴を掘った。

お父さんも入れるくらいの大きな穴。

怒られるのは嫌だからキレイに手を洗って洋服はすぐに洗濯する。

お父さんが帰って来る。

御飯の時間だ。

食べ始めようとしたそのとき二階で

「にゃー」

と言う鳴き声が。

「お父さん、聞こえた?」

「うん。」

「猫だね。野良猫かな?」

「うん。」

「どうしたんだろ?見てきても良い?」

「早く食べなさい!」

お父さんが怒っちゃった。

・・・・猫の鳴き声も止まっちゃった。

そのとき

「にゃー」

まただ。

「にゃー」

お父さんが立った。

階段を上ろうとする音。

「僕が見てくる!」

すぐに階段を上る。

くーの鳴き声の入ったカセットテープを切る

お父さんはワインを口に含む。

怒るといつもこれだ。

お父さんが倒れる。

トリカブトが効いたんだ。

 

すぐに庭に掘った穴に入れる。

土を不自然にならないようにかける。

お母さんとくーの死体の2m先にお父さんの死体。

今からおばーちゃん家に電話する

「お父さんが居なくなっちゃったんだ・・・」

怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん  

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