【重要なお知らせ】「怖話」サービス終了のご案内

短編2
  • 表示切替
  • 使い方

怖い写真

俺が小学校5年か6年の頃だったと思う。

国道端に、ツブれた小さいタコ焼き屋があった。

店中には、手打ちのパチンコ台や大量のエロ本が捨ててあって、それ目当てに、窓をこじ開けて、中に侵入するガキが、けっこういた。

ある日、そんなガキの一人でkっていう奴が、「あそこにスゲエ怖い写真がある」っていう話をしだした。「自分は写真を見てないけど、見た奴がマジでビビって学校を休んでる。」そんなことを、なぜかエラそうに語っていた。

それで、その日の放課後…。

俺とkと、あと何人かで、そのタコ焼き屋に行くことにした。

サッシの窓から入ると、床中にエロ本やマンガ雑誌なんかが散らばっていた。

俺はエロ本に激しく惹かれたけど、友達の手前そんな素振りは全く見せずに、「k〜写真ドコや〜」と写真を探し始めた。

kは、「この中や言うてたわ・・・」と冷蔵庫を開けた。

中には何十枚という写真が入っていた。

どんな写真かは忘れたけど、なぜか、ビンビンのチンポを撮った写真もあった。

問題の怖い写真は、すぐに見つかった。

風景を写してる写真の左下に、めっちゃピンぼけで、白い女の顔が写っている。

それが・・なんて言うか、妙にぺたんとしてて、写真を切り抜いたみたいな感じ?とにかく3Dっぽくない印象だった。

不気味だったのは、その女の黒目のところが、縁取りだけ黒くて中が白い。

細身の筆で描いた○みたいな瞳だった。

でも、小学生の俺らには、チンポの写真の方がインパクト圧勝で、「うわーやばいでコレぇ」とか言いながら、その写真を誰かのポケットにそーっと入れる、みたいなイタズラをしていた。

その後、お待ちかねのエロ本タイムもあったりして、5時頃には家に帰った。

部屋でジャージに着替えてる最中、上着のポケットに写真が入っているのに気付いた。

「やられた〜」と思って見てみると、あの女の写真だった。

あらためて、手にとってよーく見ると、妙な感じがした。

女の背景に写っている風景に、見覚えのあるような気がする・・・。

食後、居間でテレビを見てる最中に、フッと気付いた。(あれ、家の2階の廊下にある窓から見た景色やないか?)

すぐに階段を上がって、その窓際へ立った。怖いとかそんな気持ちはなく、好奇心が勝っていたんだと思う。

窓から外を見ると、確かに写真の風景とそっくりだった。

建物の種類や位置、電車の鉄橋、遠くの山の形。

べちゃ

一瞬ピントが合わず、何が見えているのかわからなかった。

視線を左下に移す。白い瞳の女が、ガラスにぺったりと貼り付いていた。

怖い話投稿:ホラーテラー 匿名いちびりさん  

Concrete
コメント怖い
0
1
  • コメント
  • 作者の作品
  • タグ