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短編2
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ドアスコープ

ほろ酔い気分でアパートに着いた俺は、我慢出来なかった。

(ダメだ。呼ぶしかないな…)

トゥルルルル…

ガチャ!

『もしもし!大至急で若い娘お願いね』

…ガチャリ

40分くらい掛かるのかぁ。

まぁいいか…。

ルルルルンルンルン~♪

自然と鼻歌が混じる。

ピンポーン!

…早っ!!

三分もたってねえぞ!

けど、うれしい俺は急いでドアスコープを覗いた。

ドアの前に青白い若い女がいた。

『…チェンジだ』

ほろ酔い気分でアパートに帰った俺は、財布を見てみた。

(今月…二万三千しかねぇ)

タバコを吹かしながら引き出しを開けた。

給料日まで、あと五日。

(いけるか?俺よ…)。

自問自答する。

揺らぐ事ない決断。

トゥルルルル…トゥルルルル…

受話器を持つ手が震える。

トゥルルルル…トゥル、ガチャ

『もしもし、若い娘頼むよ。』

…ガチャリ。

五日間くらい三千円あれば何とかなる。

自分に喝を入れた。

40分待ちか。

風呂入って一服してる内に来るだろ。

(やれやれ…風呂にでも入っかな)

ルルルルンルンルン~♪

知らず知らずに鼻歌も混じる。

ピンポーン!

…早っ!

(俺はまだ風呂すら…)

けど、うれしい俺は玄関に向かいドアスコープを覗いた。

そこには青白い顔の女が立っていた。

(よし。…OK♪)

俺はドアを開けた。

そこには誰もいなかった。

俺は会社の大事な接待を、途中で抜けた。

そして、ほろ酔い気分で俺はアパートに着いた。

今日は給料日。

朝から決めていた。

受話器を持った。

トゥルルルル…トゥルルルル…

(ん?…出ないな。)

トゥルルルル…トゥルルルル…

(…まさか休みか?)

動揺が隠せない。

トゥルルルル…トゥル、ガチャ。

「若い娘を頼む。」

ガチャリ…。

俺は少々焦ったが、相手に動揺を悟られずに会話を終えた。

俺がシロウトだと思われたら心外だ。

40分待ちか…。

俺の携帯が鳴っている。

会社の上司だ。

(すまん…)

電源をオフにした。

(風呂にでも入るか)

風呂に向かう足取りも軽い。

ルルルルンルンルン~♪

ついつい鼻歌も出てしまう。

ルルルルンルンルン~♪

ピンポーン!

(なっ、何ぃ!?)

(俺はまだシャワーすら…)

けど、うれしい俺は玄関に向かった。

ドアスコープを覗くと青白い顔の女が、かなりドアップだった。

(こいつ顔に自信があるのか…。)

(悪いがチェンジだ…)

怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん  

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