私が大学生の時に友達から聞いた話です。
ある大学でスキー部のキャプテンをしていた人が体験した話です。
キャプテンは大学最後の選手権はどうしても勝たなければならない理由があった。
前のシーズンで、自分の責任で優勝を逃していた苦い経験があったからである。
最後の選手権に標準を合わせて練習にあるスキー場に出発した。
到着してゆっくりする間もなく滑ろうと思いましたが、あいにくの天候で滑る事が出来ませんでした。
2日目この日は更に天候が悪化、吹雪の状態でリフトも出ず、滑る事が出来ませんでした。
このままでは何の為にここに来たのか。。
苛立ちが彼を支配していきました。
3日目、更に天候が悪化、回復する兆しがなく、苛ついた彼はリフトを出すように係りの方にお願いしに行きました。
しかし何かあってからでは。。と強く断わられてしまいました。
4日目、この日は幾分マシになってはいましたが、リフトは動いていない状態でした。
こうなったら絶対にすべってやる!
と強引に頼み込みました。
事情を話して何とかリフトをだしてもらうことが出来たのです。
滑れなかった分を取り返すように何度も何度も繰り返し滑り続けました。
そして何回目かに自分しかいないはずなのに
誰かがリフトに乗って行くのが見えました。
まあ同じ境遇の人間も居るかもしれないので、あまり気にしませんでした。
ところがリフト乗り場に向かうと先にしゃがみ込んで足元を気にしている人がいました。ビンディングを何度も入念に確認してるようです。
変な人だな?
と思っている間にその人はリフトに乗って行きました。
そして彼もリフトに乗りました。
滑り始めて疑問がわきました。
さっきも今回もその人の後に滑ったが、彼はそこそこ実力があったので、その人を目視で確認出来るはずなのに??
そんな事を考えながらなかなかの腕の持ち主なら良い練習相手になると思いリフト乗り場に行きました。。すると。
驚いた事にまたビンディングを気にしながらしゃがみ込んでるではないですか!
驚いたのと同時に、声をかけてみました。
すると全く聞いてないようで、リフトに乗って行ってしまいました。
彼もその人の後を追うようにリフトに乗りました。
上に到着すると、あの人は既に居ませんでした。
何でだろう??時間は数分なのに。。。
気にせずに彼は滑りはじめました。
すると。。。後ろから気配を感じました。
誰が後ろから来てる。。。。
後ろを振り向くと。。
なんと先ほどの人が直滑降で彼に向かって物凄いスピードで追いかけて来ました。
それも顔は真ん中から裂けた状態で血だらけになりながら迫って来ました。
もうダメだと思った時に叫び声が轟きました!
お前も転んで死ね〜〜〜〜
彼は、恐怖でギャーと叫び転倒してしまいました。
気がついた時には係りの人に助けられていて、この顛末を話しました。
すると以前吹雪の中、頼み込まれてリフトを出したは良かったが、ビンディングが外れ、転倒した時にスキーの板が顔に突き刺さり即死だったそうです。
作者なごみ