中編3
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ドライブでの心霊体験

20歳くらいの頃、今から10年近く前の話 。

友人と2人ですることもなく家でダラダラしていたがつまらないのでドライブでも行くか、と2人で8時頃ドライブに家を出た 。

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そうして2時間ほど車を走らせて山の峠道を走っていた頃、

急に霧が出てきて視界が悪くなり自分たちがいる位置が分からなくなってしまった 。

ラジオも届かず困ったが、そのまま止まっていても埒が明かないので

事故を起こさないようにゆっくり車を進めることにした。

15分ほど車を走らせると目の前にトンネルが見えてきた 。

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そのトンネルは、中はライトはなく真っ暗で、入り口だけが車道の明かりで見えるという、

なんとも薄気味悪いものだった。

その様相を見て口々に「うわ、こんなとこ通りたくねぇよ」とか「いやだなぁ」とか言いながらも仕方なくそのトンネルに入っていった。

トンネルの中は暗すぎて車のライトを当てていても壁すら薄暗かった 。

おまけに車道は舗装こそされてはいるが本当に申し訳程度のもので、

車は徐行してるにも関わらずグラグラとゆれながら走っていた。

「マジで怖ぇな」とビビる友人を脅かすつもりで

ワザと車を止めてエンジンを切りライトを消した 。

すると友人は「テメェビビらせるんじゃねぇよ!」半ばキレながら発車を促した 。

「悪い悪い」と笑いながら車のエンジンをかけてライトつけた

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瞬間、

sound:26

shake

車がバンバンと音を立てながら揺れ始めたのだ。

sound:26

shake

地震にしたら震度6くらいはあるんじゃないかと思うくらいに車は揺れ二人で絶叫した 。

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sound:26

shake

sound:33

さらにさっきまで無音だったラジオが入りノイズ音が車内に響いた 。

sound:33

友人はガチャガチャとラジオいじり消そうとしたが全く効果がなく音量が次第に大きくなっていった。

パニックになっていたが我にかえり車のアクセルを踏むと車を発車させた。

shake

sound:25

車は関係なくまだ揺れ続け、ラジオは次第にノイズが晴れて、「たすけて・・・」というかすれた声が聞き取れた。

sound:33

友人が「死にたくない!」と叫ぶと真っ暗なトンネルから抜け、普通の峠道に出た 。

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車の揺れやラジオのノイズは消えて一瞬で静かな夜の山の景色の一部になった 。

友人の顔を見ると涙や鼻水でぐちゃぐちゃになっていた 。

お互い顔を見合わせて「とりあえず早くここから離れよう」ということにした 。

しばらく進んで10分ほどすると峠から降りて畑が見えはじめてコンビニの明かりを見つけたのでそこに止まることにした。

「さっきのはなんだったんだろうな」と車の中でタバコ吸い始めるとパトカーのサイレンが聞こえてきた 。

1台2台と通過していき3台目のパトカーが知人の車の横につけてきた 。

警官が降りてきた話しかけてきた 。

「おにいさんコレなんだい?」と言われたが全く訳が分からない。

怪訝な顔で車体の横のあたりを見ているものだから身を乗り出して車体を確認した 。

驚きの余り絶句した 。

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自分の白い車体の横には赤い手形がいくつも付いていたのだ。

呆気にとられていると、尋ねてきた警官にこれまでの経緯を説明すると警官は困惑の表情で、

「そのトンネル最近作り直したばっかでライトや道も新しいハズなんだよねぇ」と話したのだった。

このことがあってから、その山にはあまり近づかないようにしている。

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あとから聞いた話で、昔そのあたりでかなり凄惨な殺人事件があったらしい。

鉈を持った男に何人も殺されたそうだ。

あのトンネルで見たものは被害者たちの幽霊だったのだろうか・・・。

Concrete
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BGMとか画像とかうまく使われていて怖かった〜。
臨場感でますね。

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ワザとトンネル中央で悪ふざけでライト消すあたりちょっと不自然だね。

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