中編3
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言霊

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言葉が魂を持つ

         「言霊」

まぁ、有名な話ですよねぇ

しかし、それは儀式めいた

  何か特別な物と…思われてないですか?

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それはね、ごく身近に

  身の周りにある物なのですよ

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これからお話するのは

  私自身が体験したお話でございます

ひょっとしたら…

  貴方自身もこのお話に出てくる言霊を

  目にする機会があるかもしれませんねぇ

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それはまだ

  今程までにインターネットが

  普及していなかった頃だと思います

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私は部屋で一人

  パソコンと向き合っていました

調べ物…というよりも

  ただただ情報を欲していただけなのかも

  知れません…

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世界が広がっていく感覚と申しましょうか

  それが楽しくて

  ついつい、没頭してしまっていたのです

そして、とあるページに辿り着いたのです

そこには、こういった内容が書かれていました

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***注意***

次の文章を見た人には怪現象が起こります。

とても危険なものなので閲覧は自己責任でお願いします。

もし、貴方の身に危険が迫った場合、その文章を3回唱えてください。

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皆様、1度は同じような話を

  見聞きした事はないでしょうか?

当の私でさえも

  よくある話だと

  鼻で笑ってしまったくらいですから

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ご丁寧にも

  誤読されないように細工までしてあります

怖いもの見たさ…というよりも

  そこまでされた内容への

  興味と申しましょうか

ついつい見てしまったのです

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.

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しかしそこに書かれた内容は

  死を連想させる言葉は使われているものの

  子供の間で流布していそうな

  駄洒落のようなものでした

最もらしい内容を期待していた私は

  拍子抜けしてしまいました

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が……

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何か違和感のようなものを覚えました

空気が変わったと言いましょうか・・・

部屋の周囲が重く圧迫している・・・

そう感じるのです・・・

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ジワ

         ジワ

ジワリ

         ジワリ

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重苦しい空気が蠢くように迫ってきます

もちろん、目で見えるものではありません

しかし、徐々に 徐々に

禍々しさが埋め尽くされていくように

迫ってくるのです

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キーン

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耳鳴りと同時に頭が

         グラリ

グラリ

         ズキリ

ズキリと・・・

大きく揺さぶられるように痛むのです

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もし、貴方の身に危険が迫った場合、その文章を3回唱えてください。

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先の言葉が脳裏に浮かびました

子供の言葉遊びのようなそれ

普通なら躊躇するでしょうが

じわりじわりと押し迫ってくる

得体の知れない何かを前にして

私に選択の余地はありませんでした

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*$@#≒*#$・・・

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#$@*・・・$@*=・・・

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ただ動揺しているだけなのか

それとも何かに邪魔されているのか

舌がうまく回りません

ガンガンと頭痛がひどくなり

次第に意識も朦朧としてきます

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それでも必死に

何度も言葉を噛みながら

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1回・・・

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2回・・・

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なんとか3回目まで言い切ろうとした時・・・

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shake

やめろぉぉぉぉぉぉぉ!!

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唸り上げるような怒声が響き渡りました

そして

         パチンッ

頭の中で何かが弾けるような音がして

そのまま意識を失いました・・・

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さてあの時

  私は3回言い切れたのでしょうか?

きっと

  言い切る事ができたのでしょうねぇ

だって…

こうして貴方にお話できているのですから…

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引き込まれました。
なかなかよかったです(^-^)

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