俺はある日夢を見ていた。
当事住んでいたマンションそのままが夢で出ていて、その時には不思議と夢が夢であることを認識できていた。
窓に写る一風変わったピエロ(変わった色合い、赤黒をベースとしたような姿)が3階のバルコニーから窓越しに、雨がどしゃ降りのなかパントマイムをやっていた。
夢であることを認識していた俺は、その行為を楽しむようにビール片手にその様子を見てんだ。
延々と躍り続けるピエロ。
多少の気味悪さを感じていたんだが、夢だと言うこともあり思いきって窓を開けた。
そうすると夢から覚めるというなんとも言えないオチが数日続いたわけだが、その日は窓を開けずにずっと眺めていたら痺れをきらしたのか、ピエロがおもむろに窓を開け部屋に入ってきた。
…やはりそこで目が覚めるわけだが。
そしてその日の夜、長く同じ夢が続いていたので、どうやるかは別としてピエロと決着をつけるべく、ヤツが出現の瞬間に窓を開けてやろうと固く誓っていた。
それで例のごとく、同じ夢を見るわけだが、そのときは少し様子が違っていてと言うか最初から俯いたままのピエロが既に部屋の中にいた。
多少ビビりながらも、掴みかかろうとしたその時(先述で一風変わった服と表現したが、確かに変わっている、と言うか、血まみれの服だった。
濡れている服を掴んだときのグニュッという感触が今でも鮮明に覚えてる。笑)、顔を上げたピエロの顔を見た瞬間、咄嗟に突き飛ばしてしまった。
その、なんて言うか、、そのピエロの顔は俺の顔だった。バンドでするメイクではなくて、ピエロそのものだったんだが自分の顔だからすぐにわかった。
それでピエロは盛大に転んだわけだが、すぐ起き上がって、パントマイムをとりながら、俺に向かってゆっくり迫ってくる。
想像してみてほしい。自分と同じ顔のピエロがパントマイムをとりながらゆっくり確実に自分に向かってくる姿を。
そして、自分の目の前に来たとき小さな声で「続きは明日…」と、言われた。
そのまま起きるわけだが、寝て起きたのにも関わらずまだ夢の中のような、そうでないような妙なリアリティがあって、思わず部屋を見渡してしまった。
ここまでが夢の話。
このあと、現実でも問題が起きるわけだがまたそれは違う機会に。
長文、駄文失礼した。
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作者明波浪