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中編3
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細い路

これは私が実際に体験したできごとです。

14~5年前の秋のことです。

当時私には付き合っていた彼女がいました。

彼女とお酒をのみに行ったあと、彼女を車に乗せ送っていきました。

彼女は実家で両親と住んでいたため、私は車で 彼女は家でねることになりました。

眠たくなるまで少し話をすることにしました。

彼女の実家の真裏に一本の細い路があったため、そこに車を止めました。

その細い路の奥は袋小路になっているとのことでした。そこだと実家からも見えないため

暫く話をしていたら一時間程すると眠たくなってきたため、彼女は帰ることに…。

帰り際彼女が「窓閉めたら?」と言いました。(暑かったしお酒もはいっていたため窓を開けていました)

私は「大丈夫よ」と言いました。

一度帰るといったあとも暫く他愛もない会話をして…彼女が「ソロソロ帰ろうかな」暫く沈黙があったあと「…窓閉めたら?」といいました。

二回目だったため気になって「なんで?」ときくと「夜露とか虫が入るよ(笑) 明け方冷えるし…」と言いました。

暑くて眠れないし…と思いながらも「寒くなったら閉めるから大丈夫よ」と言うと

彼女は車を降りました。

そして開いてる助手席の窓から運転席を覗きこみ

「おやすみ~バイバイ」と言いました。

一度帰りかけたところで…「窓閉めたら?」と。

眠たいのと同じことを何度も言われ少しイラっとしながら「どうしたの? なんかあるの?」と聞きましたが、「いやぁ怖い人が来たりとか…」と言いましたが(私は空手をやっていたため)「負けんから大丈夫、おやすみ~(笑)」

彼女は帰っていきました。

お酒もあってか直ぐに眠りにつくことができたのですが…金縛りになりました。

目は開くのですが体は動かない状態でした。

すると車の後方から【ザッザッザ…】と大勢の人が歩く足音がし始め、ドンドン近づいてくるのがわかりました…

(うわぁヤバい…)と思った所で金縛りが解け動けるようになったので、直ぐに体を起こし辺りを見渡してみましたが特に変わった様子もなかったので(な~んだ夢か…)と、また眠りにつきました。

すると…また金縛りになりました。

さっきと同じ状態でした。

すると…一回目の金縛りの最後に聞いた場所(車の後方20mぐらい?)からまた

【ザッザッザ…ザッザッザ…】と足音が近づいてきます…

そして車の後方10mくらいの所で金縛りが解けたのです。

辺りを見渡してみましたがやはり何もありませんでしたが、二度も続いたので怖くなり  朝まで起きていようと思い暫く起きていましたが…

いつの間にかまた眠ってしまいました…

そして三度目の金縛りになってしまいました。

(あぁ~ヤバい(汗)ヤバい(汗)ヤバい(汗))

するとさっきの位置(車の後方10m)からまた行進が始まったのです

【ザッザッザ…ザッザッザ……ザッ…】

 

私は目を開けることができず、早く金縛りが解けるように祈ってたとおもいます…

すると足音が運転席の横まできたとき

そこで止まったのです

恐怖で胸が張り裂けそうでした

目を開ける勇気はなく閉じた状態でしたが、全神経を運転席の窓に集中していました…

すると…後部座席から

低い男の声で

「…閉めれば良かったのに…」

と声が聞こえたのです。

全神経を運転席の窓に集中していた私は完全に不意討ちをくらいパニックでした

いつ金縛りが解けたのかもわかりませんが

私は車を飛び出していました。

行進してきた人がいるはずの運転席のドアを開け…開けたドアを閉めたのかもわからないまま無我夢中で走り彼女の実家の前で朝を迎えました。

これが私が体験した中で一番怖かったできごとです。

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