この話は昔兄に聞いた話しです。少し長いですが、聞いて下さい。
都内のアパートに二人で暮らしている姉妹がいました。仲がよかった姉妹は妹の大学入学を期に、姉妹二人で親元を離れて暮らすことを決めました。
ある日の事でした、友達との付き合いで帰るのが遅れると姉から連絡が入りました。仕方なく妹は先に一人で夕食を食べました。
夕食を食べ終わり、一人でテレビを見ていたその時、玄関から鍵の開く音と姉の声が聞こえました「ただいま~」
部屋に入って来た姉に妹は言いました「お帰り、意外と早かったね」
時刻は22時を少し過ぎたころでした。 帰って来た姉は言いました。「あ~疲れた。私もう寝るよ」
姉がそう言うと、何もやることが無いらしく妹も寝ることにしました。
寝室として使っている部屋にいき姉は布団を引き始めました。妹はいつも使っているベッドの方へ。寝る準備が終わり、あとは寝るだけになり二人は他愛も無い世間話をしていました。しばらく話していたその時、どこからか物音が聞こえました。 そして、姉が急に言いました、とても真剣な顔で。「ねえ、ちょっと戸締まり忘れてないか見て来てくれない」
いきなりの姉の言動に何か変な物を感じましたが素直に言うことを聞き、玄関に行き戸締まりを確認します。
その他にも、リビングに風呂場なども確認しました。全ての確認を終え、寝室に戻る事にしました。
寝室の前まで行くと何故かドアがしまっていました。自分は閉めた覚えは無くて不思議に思いながらもドアを開けようとしたその時でした。
「真弓逃げて!!」と言う大きな姉の声が聞こえたのです。何事かと思いながら慌ててドアを開けると。そこには窓が全開になり、誰もいない部屋があり、姉の姿はどこにもありませんでした。
次の日、警察に捜索願いを出し、両親にも連絡を取りましたが、それから姉は見つかりませんでした。
後日談ですが、何とその日、姉妹の住んでいる部屋に男が忍び込んでいたそうです。警察の調査で部屋のベッドの下から男の毛髪が発見されたそうです。つまり、男は最初からベッドの下にいて、それに気が付いた姉は妹だけでも逃がそうとしたのです。なんとも怖い話です。長くなりましたがこれで終わりになります。
怖い話投稿:ホラーテラー 匿名グルタミンさん
作者怖話