高校生の頃に通っていた塾の国語の先生から聞いた話。
先生の同級生の息子が高校2年生になって、修学旅行がオーストラリアだったらしい。
その同級生は、家族で海外旅行に行く時も緊張して寝れなかったくらいなので、息子の修学旅行当日はそれは緊張していたそうです。
とはいえ、緊張してても翌日には仕事に行かないと行けないし、少しお酒を飲んで寝たそうです。
nextpage
どれくらい経ったか、夜中に、キィーッという自転車のブレーキのような音が聞こえたので目が覚めてしまいました。新聞配達の音かと思い、特に気に留めることもなくまた寝ようと目をつぶっていると、トントントン・・・と小さい音ではあるが、誰かが階段を上がるような音が聞こえてきたそうです。
ネズミかな・・・?と思っていたそうですが、少し気になったので二階に上がっていくと、息子の部屋のドアが少しだけ開いていました。
いつもドアを閉めるように言っているのに、浮かれて開けて行ったんだと思い、帰ってきたら注意してやろうと息子の部屋のドアを閉めてその日は寝たそうです。
nextpage
翌日、いつものように出かける前にテレビをつけると、オーストラリア行きの飛行機が墜落したというニュースが流れていました。
まさか!と思いニュースを見ていると、それは紛れも無く息子の学校の生徒が乗った飛行機でした。
愕然として泣き崩れていると、トントントン・・・誰かが階段を下りる音が聞こえたそうです。
慌てて部屋を出てみたそうですが、誰もいません。
気になって二階に上がって行くと、閉めたはずの息子の部屋のドアが少しだけ開いていたそうです。
作者退会会員
初投稿です。