S県にある廃墟のラブホ。
去年の夏に、男二、女二で行くことになった。
軽い肝試し感覚でさ。
そのホテルは解体業者が嫌がって仕事を断る始末。
そのホテルは、殺人事件が二件、その影響で経営悪化してホテルのオーナーが自殺って曰く付き(地元では有名)。
だからホテルは、ずっと放置されたまま。
車を少し走らせて、そのホテルに到着した。
四人は、車から出てホテルに向かって歩いた。
なぜか先頭は俺。
俺達はホテルの入口から中に入って行った。
壁には落書き、そこらじゅうにガラスの破片やら、ゴミやらが散らばってた。
入ってすぐ横に受付のカウンター?があって、俺は覗き込もうとしたら、後ろにいた三人が突然叫びながら逃げてっちゃって。
俺もよくわかんないけど怖くなって、後を追うように逃げた。
俺はそいつらに、『なんで逃げたんだよ!逃げるくらいならよ、初めから行こうって言うな!』
キレ気味に言った。
『でさ、…なんかいたの?』
俺は聞いてみた。
とりあえず、この場所にいたくないから帰ろってなって。
その時って言うか、みんなに聞くまで、鈍感な俺はまったく気付かなかった。
自動ドアが勝手に開いた事に。
怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん
作者怖話