私が小学6年生のときのこと。
母と二人で商店街のフリマに行った。夕方近くだったので、人もまばらでけっこう空いてた。
ぬいぐるみがたくさん置いてある店を見つけたので、私はひとりで見に行った。母は知人と喋ってたし。
その店の人は若い感じの女の人で、黒い帽子を被っていて、髪の長い人だった。
私のことを気にするでもなく、小銭を数えてた。
私はしゃがんでぬいぐるみを触っていた。
すると、その店員さんの横に、がっちりした体型の男の人がきて、店員さんに手を差し出していた。
店員さんは、白い粉の入った透明な小さい袋を、男の人の手の平に置いた。
子供ながらに、あれってもしかして…的な考えが頭に浮かび、怖くなった。
私はさりげなくその店を離れて、母のもとへ猛ダッシュ。
立ち話してた母を強引に引っ張りさっきの店の近くまで行った。
どうしたの?母に言われたが、どうもこうもない。さっきの店がすでに無くなってた。ほんの数分間で消えてしまった。
帰り道、母に、私が見た一部始終を話したが、こんなとこで麻薬の取引なんかしないよ。見間違いでしょーとあしらわれた。
その後、何日間か命が狙われているかも…と、とても不安だったが何事もなく今に至る。
見間違いだったのかなぁ。
怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん
作者怖話