最近、私の地域では、ある儀式(おまじないみたいなの)が流行っています。
その儀式の名前?は『クロカミ様』といって、ある神様にお願いを託す儀式なのです。
『クロカミ様』は、ひどい目にあったり、いじめや、理不尽な行為をされた時に行います。
その儀式をすると、必ず、その行為を行った相手に不幸が訪れるのです。
いわば、呪いのようなものです。
ただし、クロカミ様が呪いと少し違うのは、自分には、返ってこないというところです。
ただし、儀式を実行した話をすると、クロカミ様の威力はなくなるみたいです。
今回は、私が聞いたクロカミ様の儀式を書きます。
まず、自分の毛を用意します。
自分の毛に、相手にされたことや、嫌だったこと、その他恨みなどをつぶやくもしくは、それらを書いた紙などにくるみます。
そのあと、つぶやいた人は、どこか高いところから、その髪の毛を風で飛ばしてください。
その時、『クロカミ様、どうか私の受けた屈辱をかわりにお晴らし下さい』
といって手放して下さい。そのあとは、必ず何事もなかったかのように過ごして下さい。クロカミ様についての話はしてもいいですが、実行したことについては誰にも離さないこと。
髪を白い紙で包んだひとは、川に流すか、燃やして下さい。
この時、『クロカミ様、どうか私のうけた屈辱を晴らして下さい』と必ずこころの底から言って下さい。(人には聞かれないように)
そのあとは、何事もなかったかのように過ごして下さい。他人に儀式をしたことは言わないように。
この儀式をすると、貴方のカミがクロカミ様に届き、クロカミ様が相手に取り付き、不幸を呼ぶそうです。
また、もし、自分が本当に苦しい場合のみ、使えるクロカミ様の儀式があり、それは、
先ほどの手順で、『クロカミ様、どうか、私の苦しみを取り去って下さい』というと、
自分の差し出した一本の髪とともに、苦しみをとり去ってくれるいわれているみたいです。
またクロカミ様のようなものを見た。という噂もあって、これは私もよくわからないのですが、明らかに自分の髪ではない髪に覆われた(くっつけている?)モノが夜の2時になると徘徊するそうです。
それがクロカミ様なのか、違うのかはわかりません。
しかし、そのモノにあうと、良い人間(いじめなどをしたことがない人間。または反省し、公正している人間)なら幸運が訪れ、悪い人間なら、この世の不幸が一瞬で訪れるとされているそうです。
これでクロカミ様のお話を終わります。
作者ぺーやん