中編3
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芥子坊主公園

この公園、園内はしっかり整備され外灯もあり、素晴らしい夜景を望める展望台がある

小高い山の上にあり、アクセスは若干分かりにくいが、週末となればカップル達がワンサカ集まる

そんなロマンチックな場所での怖い話を聞いた

目的違いで行った自分はかなり肩身の狭い思いをしたが、

アウトドア派な友人にキャンプ用テントを借り、いざ現地へ向かった

面倒だったが事実を確かめるには必要と思い、芥子坊主公園での一泊を決め、

一人では心細かったので、アウトドア派な友人を巻き込んで行った

この公園での怖い話

ある夏の週末、

家族水入らずで芥子坊主公園へキャンプをしに来た家族がいた

父親、母親、息子の三人

何故公園でキャンプかと言うと、園内には小さいがキャンブ施設があり、楽しめるようになっている

山中の公園ならではと言ったところか

夜10時頃には園内の外灯が消える為、家族はそれまでに夕飯を済ませ、テントに入り就寝という予定だった

家族は夕飯を早めに準備するも、場所が場所

暗くなるにつれ若い人が公園に訪れ、人目と冷やかしが気になり

結局10時近くにテント内で夕飯を食べ、外灯も消えた為、片付けは次の日に回し就寝する事にした

…クスクス……

……サワサワサワサワ…

暗くなった公園に、

風の音、人の気配と話声が暫く聞こえ、家族は中々寝つけなかった

そして12時を回る頃

誰もいなくなったのか静かになり、家族は就寝

違う場所にすれば良かったか…

父親はそう思いながら寝た

何時かは解らないが

夜更け

父親はふと目を覚ました

……何か聞こえる?

………ボソボソ……

ボソ………ボソボソ…

また誰か来たのか、話声が聞こえる

しかも一人や二人ではなく大勢の話声と気配

眠気も手伝い父親は少し苛つく

耳を澄ますと徐々に声は近付いてくる

うるさいな……

悪戯でもしにきたか…

そう思い起き上がると

………ジジ…ジィ……

テントのジッパーが開き始めた

いくらなんでも度が過ぎると思い、中から勢い良くジッパーを降ろし

『誰だ!』

声を荒げ開けるも、誰もいない…

あれだけ大勢の話声が一気に、音もなく消えるわけもない

寝惚けたか……?

ジッパーを閉めようとしたら…

『お父さん……』

ビクつく父親

息子が話し掛けた

『起こしたか?悪い…』

言いかけると

『外にいるの誰?』

思わず振り返るが誰もいない

『……誰もいないぞ…?』

『いっぱいいっぱい、人が覗いてるよ?』

父親は青ざめ、慌ててジッパー閉め、息子に聞く

『本当に誰かいたのか?』

『お父さん』

『テントの中にもいるよ』

以上が、芥子坊主公園での怖い話

自分も友人と一泊してみたが、外灯の消灯に無駄にビビり、カップルからは笑われ

テントの中で、友人の山での怖い話を肴に酒を飲み徹夜をし

何事もなく家に帰ってきた

分かっているが

自分の霊感とやらの無さにがっかりした

つまらなく乱文で申し訳ない

怖い話投稿:ホラーテラー 京介さん  

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