今からする話は
俺が小学生だった頃に友達から聞いた話です
その小学校には昔
杉田くん(仮名)と言う生徒がいました
杉田くんは友達が誰一人おらず
学校ではいじめのターゲットにされてた男の子です
毎日学校に行く度に
男子生徒から耐え難いいじめに会ってました
周りの生徒も面白がっていじめに加わり始め
気が付けば学校のクラスの全員がいじめと化しました
ある時は
杉田くんを集団暴行したり
ある時は
杉田くんをカッターナイフで切りつけたり
いじめの内容はとても小学生がする事とは思えない内容でした
そんな杉田くんも唯一の「楽しみ」がありました
それは「絵」を描く事です
毎日学校から帰っては絵を描いていました
その技術はプロの画家顔負けの上手さでした
ある日杉田くんが学校に行き
いじめの代表格であるAくんとバッタリ廊下で遭遇
杉田くんは目を合わせない様に通り過ぎようとしますが
Aくんはその姿が気に食わなかったのか
突然杉田くんに襲いかかり暴行を開始
杉田くんは抵抗しますが
とても敵わず...
それに気付いたクラスメイトは
Aくんと同じ様に楽しがって杉田くんに暴行を初めました
左右から飛んでくるパンチの雨
上下から襲いくるキックの雨
杉田くんはそのまま気を失いました
目が覚めるとそこはベッドの上でした
となりには両親がいました
杉田くんは言いました「ここドコ?あれから僕はどうなったの?」
母親が悲しそうな顔で言います
「ここは病院よ、あなたは学校で倒れてる教師に発見されて、病院に運ばれたの」
と....その時
杉田くんは自分の手におかしな事に気付きました
手を動かそうとしても動かないのです
杉田くんが言います
「お母さん手が動かない!!!」
お母さんが大泣きしながら言いました
「あんたはね、
殴られ所が悪かったのか、脳にダメージを与えて、手が動かないようになってしまったの。
いじめられてる事を私達に隠さず言ってればこんな事にならなかったのに...うう...」
杉田くんは絶望しました
そしてこう思いました
「もう大好きな絵が描けない」
杉田くんは
手が動かなくなった事により
大好きな絵を描く事が出来ない事に絶望しました
それから杉田くんは
一週間まともな食事すら出来ない状態が続きました
そしてとある日
どうしてもまた絵を描きたいと思い
口で鉛筆を加えて
絵を描き出したのです
しかし自分の思う様に上手く描けません
杉田くんは憎みました
学校の生徒達を..
そして杉田くんが考えました
いじめの代表格のAを
無残な姿で絵に描いてやろうと
そして絵が完成しました
部屋に飾り
その無残な姿のAを見て不敵な笑いをしました
その頃学校では
授業が行われてました
しかしAの姿がありません
Aの仲良しのBくんが気付き
体調不良かな?と思いAに電話しました
するとAの母親が出て言いました
「Aは昨日から帰ってない」と
Bはこの事を教師に伝え
警察方になり捜索が始まったのです
しかしAは見つかりませんでした
それから杉田くんは
Bに続き学校の生徒達を無残な姿で絵に描き続けました
そしてAに続きB・・学校の生徒達は次々行方不明になり
ついに杉田くんのクラスメイトは全員消えてしまいました
学校中は恐怖に包まれ他のクラスメイトも次々転校して行き
学校は無人と化したのです
杉田くんはそれから
自殺を計り死亡しました
自宅の部屋で首を吊ったそうです
それが一週間経ったある日
杉田くんの母親が夜中寝ている時でした
誰かの泣き声が聞こえてくるのです
「苦しい・・・ここから出してよぉ」
「助けて!化け物が来る」
「いやあああぁぁ!!!」
不気味に思った母親は目を覚まし
耳をすましました
杉田くんの部屋から聞こえてくるのです
恐る恐る杉田くんの部屋に向かう母親
扉を開けると
杉田くんが描いた
無残な姿の学校の生徒達の絵が
いたる所に飾られていました
何とその絵から声が聞こえてくるのです。
様々な泣き声がそこらじゅうから聞こえてきます
母親は翌日絵を処分したそうです
しかしあの絵から聞こた声は何だったのか
空耳だったのか・・
それとも・・・・・・
――完――
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作者怖話