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短編1
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アキ

小さい頃拾ってきた虎猫の仔猫、名前はアキ。

アキは21歳生きて、最後は眠るように老衰で死んじゃった。

猫は死ぬときは姿をくらますって言うけど、アキは私の部屋で眠っていた。そしてそのまま冷たくなってた。

撫でたら冷たくて硬くて、目の前にいる猫はアキとは思えない位だったの。

お父さん呼んで、庭に埋めてもらったの。私凄く泣いてただ見てるだけで何も出来なかった。

お決まりだけど、アキの写真見返してまた泣いてた。アキが寝ていた座布団とかエサ入れとか片付けられずにずっと部屋に置いてあった。

学校行っても、ふと思い出して泣いちゃって電波扱いされたりしたっけ。

もう一度アキに逢いたい。もう一度逢って、撫でてあげたい。だっこしたい。

そう思うようになった時、夢を見たの。

現実の様な不思議な夢。

アキはいつもの様に私の部屋に居て、寝ていて、

撫でると温かい…

おかえりって声かけたら

私を見て

「もう行かせてくれ」

そう言うの。

どうして?って私が聞くと

「どうして…」

どうして…?

「やっと楽になったのに、どうして引き留めるんだ」

そこで目が覚めた。

私、嫌われたと思ってまた涙が出てきた。

アキの座布団を触ったら、生暖かった。

さようなら、アキ。

引き留めてごめんね。

怖い話投稿:ホラーテラー カナリアさん  

Concrete
コメント怖い
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泣けますね。
引き留めたくなる気持ちは純粋に理解できます。

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感動した。
子供の素朴な気持ちが出てていいです。

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