短編2
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あと10分

shake

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その日、女性は終電より2本前の特急電車に乗って帰宅していた。

あと3つで最寄り駅に到着する頃、途中の駅で一人の男が乗ってきた。

その男は電車のドアが閉まると、突然まわりをキョロキョロし始めた。

男が座っている女性のそばによってきて、

「すみません。あなたは31歳ですか?」

と言った。

「いえ、なんですか急に?」

女性が(27歳なのに…)と思いながら聞き返すと、男は何も言わずにただ渋い顔をして、また別の人に話しかけた。

「あなたの年齢は47歳ですか?」

「どうして知ってるんですか?」

「あなたは64歳ですね?」

「なんでわかったんだ?」

男は乗客の年齢をどんどん当てていく。

どうやらその男には、人の年齢を当てる特別な能力が備わっているようだった。

次の停車駅までは、まだ10分以上ある。

男は同じ車両に乗っている乗客全員に声をかけていた。

まわりは皆不思議そうな顔をして男を見ていた。

「あなたは50歳ですね?」

「そう。だけどあと5分で日付が変わったら、51歳になるの」

最後に質問された愛想のいいおばさんが、笑いながらそう答えた。

しかし、その男は決して笑わなかった。

そのおばさんの答えを聞いた途端に真っ青な顔をしたのだ。

女性は不思議に思い、

「すごいですね! どうしてわかるんですか? 私の年齢だけ違いましたが(笑)でもほとんど百発百中ですよ」

と男に話しかけた。

すると、男は青い顔を女性に向けてこう言った。

「私が見えているのはあなた方の年齢ではありません。あなた方の寿命です。」

Concrete
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オチで泣きそうになった

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あああ・・・あと5分以内に彼女以外・・・(T▽T)年齢当てた彼も含めて。

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