ある女子大生が、フランス人形を持っていた。人形の名前はマリーちゃん。
このマリー嬢、何があっても、どこに捨てても帰ってきてしまう人形だった。
nextpage
あるときにはアパートのドアの前で彼女の帰りを待っており、
またあるときには押入れからヒョッコリ出てきたりする。
どうやってもマリーちゃんは帰ってきてしまうのだった。
そこで彼女は
nextpage
人形が帰ってきたら質屋に持って行って呑み代を稼ぎ、
また帰ってきたら、また質屋に持って行って呑み代を稼ぎ、
それでも帰ってきたら、これ幸いと質屋に持って行って呑み代を稼ぎ、
を繰り返したところ、
nextpage
ある時から、人形は帰ってくるのをやめてしまったらしい。
可哀想なマリーちゃんに合掌。
(了)
作者おかげさまでなんとか
今回は、可哀想な人形の話です。思えば、私も人形の髪の毛むしったり、ひどいことをしてました。。。祟られないといいのですが。