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短編2
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ペラペラ人間

去年の夏、恐ろしい体験をしました。

会社の通勤路は近道があるのですが、その道は、工場の廃墟があり気持ちが悪いので普段は通りません。が、残業続きで疲れていた僕は、早く帰り家でゆっくりしたくて、その日は近道を通ることにしました。

工場の廃墟の横、古い木の電柱に裸電球が灯っていました。

顔の横を 何かが通り過ぎました。

ヒュー、ヒュー、と風のぬけるような音がして 僕の周りを何かが、行ったり来り、飛んでいました。

電柱のオレンジ色の電球に虫がたかっているので、それを狙ってコウモリが 行ったり来りしているのを見かけるので それだろうと思っていたのです…。が、

ふと足元を見ると 大きな影が行ったり来り…。またもや、耳元でヒュー、ヒュー、よく聞いてみると口から漏れるような息の音…。

恐る恐るその物体を見てみると、紙のようにペラペラの人間が飛んでいました…。顔も手も身体もペラペラでした…。

ヒュー、という音は口から出ているようで、僕のそばに来たときにだけ聞こえるのです。ペラペラの身体をモモンガのように滑空させて飛んでいました…。

僕に触るか触らないかという距離で飛んでいる…恐怖でした…。

走りました。その場から走りました!!

が、耳元にヒュー、ヒュー、という音、そばを飛んでいる、着いて来ているのです!!

どれくらい走ったでしょうか、

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ようやく音は聞こえなくなりました。

逃げ切る事が出来たのです…。

意味のわからない恐怖でした…。

恐ろしい体験をしました。

今も あのペラペラの人間が飛んでいるかもしれないと思うと 二度とその道を通る気にはなれません…。

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コメントありがとうございます
妖怪なんでしょうね。恐ろしい妖怪です。

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一反木綿を思い浮かべてしまいました。
そばを通り過ぎるだけなら良いけど、ついて来られるのは、イヤですね…

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コメントありがとうございます。
なるほど、妖怪という分類かもしれませんね。

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幽霊と言うより、現代の妖怪のようですね…。
夜の闇の中では、蛾ですら突然現れたら驚くと言うのに、こんなんに出てこられたらたまったものではありませんね…。

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