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短編1
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誕生日の夢

女の子の行方不明の記事を読んだ弟が、兄に不信感を抱き兄の部屋を訪ね、兄を問い詰めた。

兄は暫く黙っていたが、何か思いつたような、嫌な笑みをうかべ、部屋の片隅を指差し掘れと言った。

嫌な予感がぬぐえず、掘ることを拒否していたが、兄は表情を無くし掘ることを強要してきた。

弟はその場所へいき絨毯をめくると土があり手で容易に掘れるほどの柔らかさがあり、軽く掘ると枝のようなものが出てきた。それは骨だとすぐにわかった。驚きと同時に恐怖が体を硬直させていると、兄は耳元で威圧的に全て掘れと強要してきた。

部屋のすみに細い骨が積み重ねられた状態で埋められていたが、細い骨ばかりで、大きな骨は出てくる気配はなかった。

振り返り兄の様子を伺うと、目は見開き口は耳まで裂けそうなほどつり上がり、たぶんあれは笑っていたのだと思う。

そこで 私は目が覚めた。なんて誕生日だ。

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