目が覚める。
真っ暗な部屋の中、ベッドの上で壁を向いて寝ていた。
取り敢えず起き上がろうとした時、ベッドの側に真っ白な服を着た女が立っていることが分かった。
髪は長く、顔も見えない。そもそも壁を向いて寝転がっている状態なので、姿が見える筈はないのに、そこにいるのが分かる。
嫌な汗が流れ、体もまともに動かせない。早く消えてくれと願っているにも関わらず、女は腰を曲げて上から覗き込んできた。
長い髪が顔にかかり、心臓が早鐘を打つ。女は無言で俺を見下ろしているだけで、何をするわけでもない。
目を瞑り、叫びそうになるのを必死に堪えた。
耳元で、「あと少し。」女がそう呟いた瞬間、目が覚めた。
夢だったことを寝ぼけつつも理解し、心底安心する。携帯で時間を確認すると、丁度深夜2時だった。
風呂にでも入って汗を流そうと部屋から出ようとした時、窓の外に白い何かが見えた気がした。
今でも、視界の隅に。
作者眼鏡
文章が稚拙で申し訳ない限りです。