これは私が小さいころに聞いた話です。
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もともと私は霊感があるほうで家族のなかでは母の兄と私だけでした。
母の兄をTとします。Tは昔から霊感が強く友達と心霊スポットに行くことがありました。私もついていったことがあります。そんなTから奇妙な話を聞きました。
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今日はとても天気が悪い。空は曇り、瞬時に川に飛び込んだほどびしょ濡れになる。しかし、今日は友達と約束をしていた。友達はBとする。Bは、「明日だけはなにがあっても来てくれ。独りは怖いんだ。」と言われていた。どうせ、留守番だろう。なぜそう思うかというと、Bの家は母子家庭でBのお母さんは朝方から夜中まで仕事に出ていて普段は家に居なかった。そのため、度々Bの家に行っていた。でも、こんな雨降りの日に行くのは初めてだ。さすがに、この雨の中行くのは嫌だ。だから一度電話をかけてみようと思った。
プルルルル…ガチャ
「もしもし。僕だけど。」
『Tかよ!びっくりさせるな。でさ。今日なんだけど雨降りの中申し訳無いけど来てくれ。やっぱり今日は怖いんだ。』
「わかったよ…もうすぐ行くから。」
ツー…プープープープ…
Bはなにがそんなに怖いんだ?ひとまず急いで行こう。
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ピンポーン…
『よっかったぁー。Tだったー。
まあ入って入って!』
なにがそんなに嬉しいのだろう。
(Tだったって…?なんだろ。)
僕はとりあえず家に入った。すると、電気が全て消え、大量の大きな毛布そしてイヤホンの繋いであるテレビ。すごく不審に思ったけどまあいいとしよう。
『見た目おかしいけどまぁ、ゆっくりして』とだけ言いBが話を始めた。
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僕の周りにはは最近、変なことがおきていた。見知らぬおばさんに声をかけられたり、なぜかそのおばさんが家の前にいて、プレゼントをくれた。そのプレゼントは小さかったがとても重かった。家に入ってあけてみるとそこには人間の手首から先が入っていた。その手首から先はまだ暖かく血が滴っていた。僕はどう思ったのかそれをまた包み直し部屋に飾った。でも、最近雨の日になるとその箱がカサカサと音をたてる。でもなぜか怖いとは思わない。なぜそれが怖くないかって?雨の日に留守番してる時だった。その日はTと約束をしていた。
ピンポーン…
俺はTだと思ったけど一応ドアスコープを覗いた。でも、そこには何も居なかった。
(いたずらかな…)
と、思っていたのもつかの間。部屋の中に気配を感じた。その時だった。またチャイムが鳴ったのだ。
ピンポーン…ピンポーンピンポーンピンポーン。
鳴り終わった途端電気が消えた。と、同時にドアスコープから漏れる光に女のような影が映った。でもなぜか目や口が見える。
それはまるで空洞のようにそこだけ光が突き抜けていた。直後、その口が二ターっと開きその中に手首のような物がみえた。でも、その手首から先はない。きっとあのプレゼントに入っていたものだと思い慌ててそれを取りに行った。そして目を瞑りドアを少し開けて差し出した。その時、周りが明るくなったのがわかった。電気がついたのだ。いつの間にか玄関の前にはTが居た。
Tはどうしたんだと声をかけてきたがその時は郵便配達の人が来ていたと誤魔化した。そのあとTが帰るとお母さんが作って置いてくれた夜ご飯を食べた。そしてお風呂は朝に入るので、すぐにテレビの前に大量の毛布を置いて眠りについた。何時頃だろう。目が覚めた。そこには帰って来たばかりのお母さん…ではなくあのおばさんだった。は?と思いつつ起きているとバレたら終わりだと思った俺は寝たふりをした。しかし、少し経った時だった。
ガチャ
玄関が開いた。しかし、映し出された影はお母さんでもおばさんでもなくあの女のようなもの。おばさんは家の中にいるのだから映る訳が無い。その女のようなものを見た途端おばさんは怯え2階に駆け上がるとどこかの部屋に入り鍵をかけた音がした。
女は部屋を歩き回りペタ…ペタ…と足音が聞こえた。今まで気づかなかったがお母さんは俺の背中側で寝ていた。お母さんを起こそうとしたけどバレてしまう。と思い起こさなかった。その女は台所で包丁を手に取ると2階へとのぼって行った。ペタ…ギシ。ペタ…ギシ。その音とテレビの小さな音だけが聞こえる。2階に着くとダンッと勢い良く各部屋のドアを開けて確認していた。おばさんの居る部屋はは鍵を掛けているから入れない。はずだった…
ガチャ…
その音と共におばさんの悲鳴が聞こえた。しかし、どれだけ時間が経っても女が降りてくる気配を感じない。安心してお母さんを呼ぼうと振り返ると。女は居た。でも怖くなかった。女は「君の見方だよ」とだけ言うと玄関の鍵をなぜか閉めて出ていった。僕はそこでやっと眠りについた。
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それだけ僕はBに話を聞いた。そのあとBに今日は泊まってくれと言われた。僕はお母さんに電話をして今日は泊まると伝えた。着替えは?と聞かれたけど雨でずぶ濡れになった時の為に一式持ってきていた。だから、大丈夫だと伝えた。そのあとご飯を食べて僕はお風呂に入りたかったので一緒に入る事にした。そのあと布団を敷きテレビを二人で見ていた。午前一時を過ぎた頃。
コツ、コツ、コツ、コツと高いヒールを履いて歩いた時のような音がした。Bは「あいつだ」と一言言うと寝たふりをした。僕もそれに合わせて寝たふりをした。すると…
ガチャ…
玄関の開く音がした。ペタペタと響く音とテレビの小さな音。僕は正直怖かった。でもなぜか好奇心が勝っていた。覗くと。下半身が無かった。Bには手首と聞いていたけど。すると女は普通より一回りいや、二回り以上でかいナイフのようなものを持っていた。そして、そのナイフのようなもので腹を切り裂き始めたのだ。ぐちゃぐちゃと静かな部屋に音が響く。それと共にぺちょぺちょと音が聞こえる。それを見ていると僕は恐怖のあまり失禁してしまった。そして、気絶した。
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翌朝僕が起きるとBは起きていた。しかし、それはほぼBでは無かった。涎を垂らしながらテレビを見ていた。
………………
僕は荷物をまとめると、家をでた。
次の日からBは学校に来なかった。
あの日以来Bは精神病院に入院したと言う噂を聞いた。
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もしかしたら。Bはあれの本当の姿が見えていたのかもしれないね…
作者未海
初めまして。これが初投稿です。
怖くないかもしれませんが
良ければ見てください。