これは、私が友人から聞いた話です。
少しの間、付き合っていただければ、嬉しいです。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
最近俺の身に物騒な事が起こっている。
俺は今小さなアパートに住んでいるんだが、夜勤が忙しく、家に帰るのは深夜を過ぎていた。
ところで、物騒な事というのは、深夜家に帰ると、誰かが侵入した後かの用に部屋の家具の配置が変わっている事だ。
しかも、度々配置の場所が変わっているのである。部屋も無造作に散らかっている。
そんな毎日に俺は気味が悪くなり、監視カメラを設置する事にした。なるべく部屋全体が見えるように。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
翌日、いつも通り俺は深夜に仕事から帰ってきた。
やはりこの日も、誰かが侵入し、家具の配置を移動していた。
この日の配置は、入ると目の前にTVがあり、真ん中にソファを挟むように、向かい側にクローゼットが置いてあった。
しかも、相変わらず無造作に散らかっている。
俺はソファに座り込み、監視カメラのデータをダビングしたビデオテープをデッキに差し込んだ。
パッと、TVに部屋の映像が映る。
部屋から、俺が出て行った後数時間は、何も変化は無かった。
だが、4時間後部屋に見知らぬ女が、入ってきた。
誰だこいつ?本当に全く面識のないヤツだった。
女は、部屋の物をあさりだし、家具を移動し始めた。そしてまた物をあさりだすと、何処からか包丁を取りだし、手に取った。
包丁を持った女はクローゼットの中に入った。
は?何してんだ?こいつ。
俺は意味がわからないまま、唖然と映像を見続けた。
その数時間後、部屋の中にもう一人ひとが入ってきた。
そいつが、カメラの視界に入ってきた。視界に入ったそいつの正体に俺は目を疑った。
そいつは俺だった。
そこで映像がエンドを告げた。
え?何…だよ。…これ。?
ガタッ…
その時、すぐ後ろで物音がした…
そして女が言った。
「やっと気づいてくれたね…」
作者パッツン