この話をするにはまず、
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先に言っておかなきゃいけない事がある。
俺には霊感は殆ど無い
はっきりとした幽霊を見たことは無いし、
金縛りにもあったことがない。
それとは関係ないが、俺の母親は小5の時に出ていっている。
離婚では無く、蒸発した。
今の実家は賃貸の一軒家で、親父は会社が上手く行かず、
借金して自己破産した。
当時の俺はガキだったので
幸か不幸か悲しみも余りなく適度にグレながら生きてた。
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そんな俺が中3の夏の話
その日は連れ2人とカラオケにいった帰り、
たまたま先輩たち(連れの兄貴1人ともう一人)に会い、先輩の車でブラブラしていた。
やることもなく、金も無い俺たちは
心霊スポットに行こうという話になった。
その頃、数々の心霊スポットを巡っていた俺たちはせっかく車も有るんだし、
「遠くの心霊スポットに行きたい」
と言って、テレビで紹介されたこともある
某ラブホテルに行くことにした。
(千葉県民なら言っとくが◯魚な)
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高速にのって一時間半。
やっと付近につき目的地を探す。
ド田舎のだから街灯も少なく目印も無いため中々見つからない。
ようやくそれらしき道を見つけ、入って行くと
完全に入ってはいけませんオーラの建物が森の前にそびえ立っていた。
でも、怖いもの知らずだった俺らは、携帯のライト片手に
建物の前に生えまくっている草木をかき分け突入した。
霊なんて出るはずが無いと思っていた俺ともう1人の連れは調子にのって
「先に言って脅かしますよー」
なんていって2人で先に進んだ。
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ホテルに着くと少しビビりながらも
二階に上がり部屋のベランダから
「入って来ていいっすよー!」
と先輩に叫び、先輩を驚かすために隠れた。
俺は隣の部屋に行きベランダから崩れた壁の破片を先輩たちの近くに投げて脅かしてみた。
先輩たちは
「うおっ!」
とか言って上手いことビビっている。
もう1人の連れは、さっきの部屋で息を潜めているようだ。
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見つからないように俺もお風呂の中に入りアイフォンのライトを消して
先輩たちが来るのを待った。
すると階段を上がる音がし、つづいて隠れていたもう1人の連れが
「わっ!」
と先輩たちを驚かす。
すると、
「うわーーーーー」
という悲鳴が続いた。
隣の向かいの部屋に向かったようだ。俺は若干ビビりながらも出番を待っていた。
すると先輩たちの悲鳴が聞こえて、その後
ドドドドドドドドドドドドドドドド
と走っていく音が聞こえた。
「楽しそうだなー 」
と思っていたら外から先輩たちの逃げる声がした。
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ヤバイ 出たのか?
と思いアイフォンのライトを付けガンダッシュで階段を降りて外に出た、先輩たちはもういない。
おれは車に向かって走った。
良かった車はあった、、、
でも、先輩たちがいない。
何処に行ったんだろうと
キョロキョロしていたら先輩たちが笑いながら近くの茂みの影から出てきた。
どうやら俺を引っ掛けたらしい。
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それが悔しくて俺は、
「何いってんの?幽霊出たじゃん!俺見たよ!」
と言った。
だが、
「嘘つけよ、冗談だろ?」
と先輩たちに言われた。
だけど、俺は嘘を突き通し、もう一回入ることを提案した。
階段を再び上がり、問題の部屋に入りベッドを蹴っ飛ばしたりして
「ほらな居ねえよ」
と先輩が俺に言いって部屋を出ようとしていた。
ふとあたりを見渡すと冷蔵庫があった。
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冷蔵庫です。
汚い冷蔵庫です。
「こんなところに冷蔵庫があります」
と俺が言うと
皆、冷蔵庫に気づき
「中を開けろよ」
と先輩に言われた。
冷蔵庫の近くにいた俺の連れが冷蔵庫をあけた。
暗くてよく見えないがビニール袋が沢山入ってた。
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shake
ダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダ
shake
扉を開けた連れが走って逃げ出した。
それに釣られておれも走って外まで逃げた。
建物の前で待っていたが
先輩たち2人はまだ来ない。
2.3分すると先輩たちが降りてきた。
なにか得体の知れない物体を持ちながら・・・・・
先輩たちの顔がいつもと違う。
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shake
ガクガクガクガクガクガクガクガクガ
shake
自分でも自分の足が震えているのがわかった。
先輩たちは、なにか見てはいけないものをみてしまったのだと感じた。
足が震えて逃げることができない・・・・・・!
shake
くるなくるなくるなくるなくるなくるなくるなくるな
shake
頭の中で叫んだ。
すると先輩が・・・・・
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「らっきょ入ってた!」
「らっきょが入ってたよ!」
「無添加のらっきょが入ってたよ!」
と瓶を渡して来た。
確かにらっきょが入った瓶。
冷蔵庫にはらっきょが沢山入ってたらしい・・・・
少し不気味だった為、帰ることにした。
帰りの車でなぜか連れがらっきょをくって、嘔吐した。
当然腐っていたのだろう。
先輩たちに高速代をたかられ、
しぶしぶ3人で金を出したりしたが特になにもなく、
解散し家に着いた。
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因みにその後◯魚(例の心スポ)には大袈裟でなく、
10回は行ったが何も起きていない。冷蔵庫もなかった。
写メを撮った先輩は写メを俺らに送る前にヤバイ仕事でポカをして地元を飛んだ。
それからこの話は冗談みたいなホントの話しとして酒の席で語られるが、
一つだけ皆に黙っていることがある。
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あれ以来、
俺らっきょ苦手
作者しまうま
アワード全力で狙いに行ってます!
Give me 怖い!!