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短編2
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寄生虫

俺はとある駄菓子屋に毎日のように足を運んだ。

ただ、そこで別に買い物をするわけではない。

ここの店をやっている婆さんはかなりボケているので、俺が万引きしても平気な顔をしている。

だから俺も平気な顔で万引きを繰り返した。

ある日、今日はナニを盗ろうかとお菓子コーナーなどを見ていたら、ひとつの飴玉を見つけた。

赤い飴玉で、中になにかがぽつぽつとある。

飴玉はこれひとつのようだ。

「婆さん、この中に入ってるの何?」

「え?私は今年で80になります」

だめだ。完全にボケてる。

まあいい。俺はパクリとその飴玉を口に放り込んだ。

その日からだった。

体に異変が起こり始めたのは。

まずは急激な腹痛とありえないほどの空腹感。

頭痛はいつものことで、たまに幻覚もみる。

おれは医者に見てもらったが、原因は不明との事。

俺は急に怖くなった。

なぜなら、前に本に載っていた話だが、とある国に旅行にいった家族が、そこだけでしか取れないフルーツを皮ごと食べた。

そして帰国後、その家族は全員死んだ。

その国でしか取れないフルーツには、皮の裏に棲みつく寄生虫がいるから、絶対に皮ごと食べないのだという。

もしあの時飴玉に入ってたのが寄生虫なら、俺はもうすぐ死ぬ?

そんなのやだ!!!

俺は急いであの駄菓子屋に行った。

確かその店に「虫下し」があったはずだ。

虫下しは下剤のようなもので、胃の中のものを全部出してくれる。

俺は店に行ったが、そこには虫下しはなかった。

「おいババァ!虫下しはどこにやったんだ!?」

「へ?私は今年で80になりますよ?」

くそっ!だめだ。

「わかった、買うから、その虫下しを買うから。お願いだ!」

すると婆さんは俺に手を出していった。

「4万2800円」

「は!?そんなに高いわけねーだろ!?」

「4万2800円」

何を言ってもだめだった。

俺は仕方ないく財布から4万2800円を出し、婆さんに渡した。

すると婆さんは、俺に虫下しを渡してきた。

俺は急いでそれを飲んだ。

かなり苦い。

すると、婆さんは、俺の渡した4万2800円を数え終わると、俺に言った。

「これはお前さんが万引きしたものの金額だよ。ちなみに、その飴玉に入っているのはピーナッツだ」

ピーナッツ?

じゃあ、寄生虫じゃないのか?

俺はホッとしたが、なんでボケてる婆さんが・・・・。

すると、その婆さんはどこにもいなくなっていた。

すると、店の奥から女の人が出てきた。

「あれ?お客さん?ちょっと待ってね、店を私だけで切り盛りするのって大変なのよ・・・」

Concrete
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