中編3
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真っ黒オバケ

夜の11時くらい、仕事が終わって家に帰る途中に 怖いの見ちった。

ケイタイデンワ見ながら暗くて人気のない帰り道歩いてたらさ、なんか前の方から

「ズシャポョン...ズシャポョン...」って、なんというかその、長靴に水入れながら歩いてるような そんな足音的な音が聞こえてきたのね。

あんまり聞き慣れない音だったから「なんぞや!?」って思って顔上げてみたらお前…

いたんだよ…なんか変なのが…。

まず、すっげぇ…デカッ!って思ったね……3m20cmくらい軽くあったんじゃないかねぇ…。

デカいけど、なんか人みたいな形をしてたよ…。

最初は「外国人か!?」と思ったが…、更によく見てみると体がもっさ真ッッッ黒だったんだよね…。

「いや夜だから黒く見えたんだろ」って思った? いや違うよ

アレはもうこの上なく誰がどうみても超絶で完璧なる真っ黒オバケだったよ!

街灯の光に当たってもやっぱり真っ黒オバケだったよ!

3mの真っ黒オバケ!なにこれ

俺はもー…、驚いてしまって…動けなくなってしまった…。

真っ黒オバケはズシャポョン....ズシャポョン....と足音的な音をたててコッチに近づいてきた…

俺はプルプルとチワワの様に震えてた。

それで、真っ黒オバケはついに俺の目の前に来て止まった…。

なんとなく俺は「目を合わせたら駄目だ―――」と思ってとっさに目を閉じたんだが…

今考えてみると、あの真っ黒オバケの目ってドコだったんだろう…

ともかく、あの時の俺はヤバいと思ったらしく目をギュッと閉じてたんだ…

真っ黒オバケは動かず俺の前で止まったまま…

そん時、すごい変な臭いしたよ。なんか、漁港のクサいトコみたいな臭い…

あと、変な音…ズシャポョンって足音的な音とは別の……ジュルジュルジュル…って、ナニかが蠢いているような…

ホントもう…気持ち悪くて、不快で……

それで、3分くらいかね…俺も真っ黒オバケも動かないままで…

俺は「あー、なんかコレヤバい感じだな…。どうしよう…でも、どうしようもないよなあ…」ってちょっと諦めてたんだけど…

そしたら、目の前の真っ黒オバケちゃんが動きだして…俺の横をズシャポョン....と足音的な音をたてて通り過ぎていって、どんどん遠くの方へ行く感じがしたんだよね…

それで俺は「た、助かった…」と安心したと思って目ぇ開けたら…

真っ黒オバケ野郎がまだ目の前に!!!!

ビックリしすぎて「うがふッ」と変な声出して噴き出してしまったよ…他に人がいなくて良かった…

真っ黒オバケにまんまと騙された俺は後ろにのけ反って、そのまま倒れて尻餅ついてしまった…

真っ黒オバケは俺を見下ろして(目ないけど)また動かなくなってしまった。俺も動けなかった。

それで…1分くらいした時に、真っ黒オバケが

『アパッケロジョワシュシュ』

みたいな感じのよく分からない事言ったと思ったら、そのまま闇に染み込んで行くように消えてった

その後、俺はすぐさま立ち上がり、猛スピードで家まで走って行った。

アレ以来、真っ黒オバケと出会ったあの道は通ってない…

とりあえず今の所はなんともないから、あの真っ黒オバケは無害なやつだったんだな と信じたい

なんかホント訳分からなかったけど…怖かったよ

怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん  

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