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中編3
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ハト

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ある日の朝、ぼくは仕事帰りにある不可解な光景に出くわした。

「鳩だ!」

ぼくは、そう口にした。

都会では特に気にすることもしないはずだ。駅に鳩がいるのは当たりまえだ。

「何しているんだろ?」

鳩が2,3羽ほど一か所に集中して固まっている。その光景になぜか興味が注いだ。

鳩があそこまで群れなしているっということは、駅員かお客さんが餌でも与えたのかなと、純粋に明るく解釈した。

ある日、カネコさんに呼び出されるときがあった。

それは、とあるTと呼ばれる市街地にある駅だった。

T市はカネコさんがよく電車で通る場所であった。

「カネコさん、何か御用ですか?」

毎度おなじみの言葉返ってきた。

「嫌なことがあった」

ぼくはふーんと鼻息で返事するかのように逸らした。

カネコさんの口癖でにあり僕の口癖でもあった「嫌なことがあった」。この意味はそのままの意味だと僕は自分勝手に解釈していた。

「それで、嫌なこととはいったいどんなことなのさ」

僕は尋ねた。

カネコさんは恐る恐るともいえるほど声が震えさせながら語ってくれた。

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先日のことだった。カネコさんが用事から帰る途中で、電車にユラユラと乗っていると突然、急ブレーキが掛けられ車内アナウンスが鳴り響いた。

まさに、嫌なことがあった。その車内アナウンスから聞くだけでは理解しにくいものだった。

周りの乗客がざわつく。その中でも冷静に友人と思わしき人に話している人がいた。

「ああ…またか、人身事故かよ!!」

不満げにそう口をこぼしながら、友人に問いかけていた。

人身事故。都会ではよくあることだ。

それだけなら「嫌なことがあった」という理由にしては薄い。

カネコさんは続ける。

人身事故。片付けるのは人間の手かカラスたちの作業によって片付けられる。

そのなかでも、意外と知られているようで知られていない存在が手伝っている。

それが「鳩だ」。カネコさんの言葉の中では「鳩」という言葉はなかったが、ぼくなりに駅の中で遭遇する鳩に対してもしかしたらと仮説を立てていた。

よく、鳩は汚い、危ない、毒をもっているといっている人がいるが、あえてそれはあり得るものだ。

カネコさんの話はそこまでだったが、鳩というものは考えてみると、駅にいて当たり前だ。

常に餌となるものが山ほどとれる。

だけど、疑問もある。鳩以外に鴉やスズメが来てもいいはずだ。なぜ、鳩だけがその場所に引き寄せらるのかが今になっても不思議だ。

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さて、本編の話だ。

鳩は駅の中で一か所に集中することがある。食事中や鳩に手短で触れている人は、この先は読まないほうがいいかもしれない。あくまで僕の解釈と遭遇したことを述べている。

まず、遭遇したことから話ししましょう。

僕が体験した駅と鳩のこと。

鳩が一か所に集まり、何かを突っついている光景。それは、ひとが体内から漏らしたものだ。

朝方となれば、酒に酔った人や電車に酔った人たちが漏らしていくものだ。それを駅員が片づけているわけでもあり、駅員や作業員の人たちには感謝するべくことだ。

だけど、その中でも鳩が回収している。

一度でも、見かけてしまうと気分を悪くしてしまう光景だった。

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次は僕なりの解釈だが、カネコさんがあえて口にしなかったのだが、鳩は死体も食べているのではないかという話。よく、死体の一部が見つからないという話がある。

あれは鳥の仕業だと考えてもいいだろう。

しかし、カラスはカラスでも鳩はハトだ。

ハトは死体も食べているのかもしれない。

ハトは人間の味を知っているのかもしれない。

ハトは人間の本質的な部分を知れば、襲うことはあり得る話なのかもしれない。

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今回は、ここまでです。次回にご期待を―――。

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