短編2
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金縛り

私の部屋の片隅では何かがいつもパチンパチンと鳴っている。

余りに面倒なので基本スルーしている。

断っておくが、私は別に視える人ではない。

感覚で、なんとなくそこに居る感じがする、という曖昧なものはある。

この話は目が覚めて、すぐ記憶が鮮明な内に覚えている内容を書いたものである。

よく、ニコニコ動画でガチシリーズという心霊スポットへ行く番組をBGM代わりにして

眠るケースが多いのだが、この時もいつものようにして眠った。

気がつくと、夜勤明けで久しぶりに金縛りにあった。

やはり、体が動かない。

以前は初めて同様の現象に襲われた時は、「へぇ~~これが金縛りというものなのか~~~と、ついつい興奮してしまった」

私の感覚で言うと、体が動かないと言うのもそうだが、動かそうという意識はありつつも、実を言うと余りにダルくて指1本動かす気力が出ないと言う感じが適切だと思う。

最初に体験した時は、少し調べて金縛りというのは、やはり意識だけが起きていて、体は眠っている状態なのか?と感じた。

その時は、諦めて寝たら問題無かった。

今回違うのは…以前と同様に眠れば大丈夫だろうと思いきや、何故か眠りに入れない。

なので、激しく抵抗してみると次第に手が動くようになった。

意識と感覚では下半身を必死に寝返りをうとうとしているが…実際は何もしていないと思う。

左目をなんとか、必死に開けて半開きには出来た。

その時ちらっとベランダの方を見ると、自分の部屋のベランダが見えた。

なので、これが夢ではなく現実だと解釈した。

疲れたので休んでいると静かになった。

ふと気がつくとなにやら、頭上にガサゴソと動くものが居ることに気付いた。

いつの間にか腕が自由に動くようになっていた…

その時、無意識ながらかな?そうなると分かりつつ囮的な意味合いを含め、ガサゴソと動くものの得体を確認しようとした。

両腕で頭上の何かを探していると、不意に右手首を何かの手に捕まれたので、その手首を掴み返しながら暴れた。

実際は、掴めないだろと思いつつ、やってみたら掴めたという意識だが、温度等諸々の情報は一切不明。

動くのは腕から先で依然として、体は動かない。

次第にそれが、這いずってきた感じがした。

それが、私の頭上の少し上の位置に来たのだと感覚で分かった。

それの顔だと思しきものを見ようとした瞬間、目が覚めた。

その時、現実ではなく夢だったのか?けど、夢にしてはとてもリアルだった。

覚めて確認したが、やはり全身から発汗していた。

経験から分かった事なのだが、そのようなジャンルの目に遭遇すると必ず全身がとんでもない汗をかく。

今回の金縛りが夢だとすると、現実と全く変わりがない。

初めての金縛りも同様に夢だったのか、そうでないのかが分からなくなった。

Concrete
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うっほ♪沙羅さん

怖い&コメントありがとうごじゃりまする

私のばやいは沙羅さんより経験も少ないので話も少ないんですよね〜〜〜(* ̄∇ ̄)ノ

と、言いますか、最初に読んで頂いてたんですね
いやはや、どもども(*´∀`)

なるほど、自分の幽体だからこそ…
って事は、基本的に動いていたのは、肉体ではなく幽体のみなんですか〜〜〜
へぇ〜〜〜、いやいや貴重な体験をしました。
それに、憧れているのか、TVのようなパターンに出くわすとついつい試したくなります(汗)
多分危害を加えてくる奴が今まで居なかったからか、見えないのと慣れたせいなのか…
「来るなら来いや!いてまうぞ!!」ってキレるせいか…
然程まで恐怖を感じなくなったと言うべきか…
うん、分からないですね♪

返信

初投稿された分から、読み返しの旅に来ました(*^^*)

そうそう!
これを最初に読んだときに思ったんです。
自分の幽体の腕だけが動いたんじゃないかな?って。
だから掴めたんじゃないかな?って。

でも・・気配がするほうに手を伸ばす勇気は私には皆無です^^;;

返信

得体の知れない現象に、実に冷静な観察をされていますね。
仲間様の冷静さが一番、怖かったです(笑)

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