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短編2
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宿直室の怪

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これは実話です。あれはたしか…15年位前の学生バイトの話である。当時、クラスの中である施設の宿直のバイトをするのが流行っていた。みんな部屋にいるだけでお金を貰えておいしい仕事だと言っていた。僕も何も仕事をしないで給料もらえることにかなり興味があり、友人に交渉して実際にやることになった。

その施設は市街から外れた場所にあり、周りは森で覆われ薄暗くとても不気味な佇まいであった。車を停めて正面入り口から中に入り、事務所の職員に宿直で来たことを伝えると直ぐ宿直室へ案内された。

そこは六畳一間のこじんまりとした和室でテレビと机、そして布団が置いてあった。季節は冬であったためすぐにエアコンの暖房をつけてとりあえずテレビを見て過ごしていた。

しばらくして眠くなってきたため布団をひき部屋の中央で横になっていると知らない間に眠ってしまっていた。気づくと真っ暗の部屋にいた…。「あれ、いつ電気をけしたんだ!」消した記憶がないのに消えている現状にやや不安な気持ちなり掛布団を頭までかぶった。「ん?、なんか音がするな」なぜかエアコンの音が「ゴーン、ゴーン」となり響く。こんなにうるさかったかなぁと思いながらも眠ることに専念する。

しかし、眠れない、疲れているはずなのに音が気になって寝ることができない。その後、我慢の限界に達し立ち上がり電気をつけてエアコンのスイッチをOFFに… 「あれ、最初寝た時と頭の位置が反対になっているぞ…。その瞬間にとてつもない恐怖が自分を襲い布団の中に再度潜り込む。その時、OFFにしたエアコンの音がゴーン・ゴーンとまた鳴り出した。

自分の中ではもうパニック状態になり、早くこの空間から脱出しなくてはならないと思っていた。

しかし、ゴーンの音がどんどん大きくなり、部屋中に響き渡る。「なぜこんなにでかい音なんだ」と思ったその時、布団の隙間から女性の脛の部分が見えたような気がした…。「誰かいる‼️僕の頭のすぐ横に誰か立ってるぅ〜」。

恐怖もマックスでただ「ごめんない、ごめんなさい」と謝りまくるも声がでない、あれ?身体も動かないぞー 、その時に「死ぬ」と直感した。その幽霊らしき女はその後一瞬消えた思ったが、その次の瞬間に僕の両腕を抑えつけ身体の上に覆い被さってきた。時間にすると3分くらいであろうか… その後幽霊は急に消えた。僕は「こんな仕事できるか馬鹿野郎」と朝を迎える前に施設から脱走して帰宅した。

その後、冷静になりよく考えみるとあの女幽霊は本当に消えたのか、自分の中に入ったのか?家に帰ってもその恐怖は消えなかった。

次の日にクラスの友達にこの話をすると「お前も見たのかー」言われた。どーやら、その幽霊はかなり有名な話のようで職員が宿直やらないのはその幽霊の影響らしい…泣

Concrete
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