短編2
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それが何を意味するか

2年前、当時付き合っていた男性(以下 Aさん)から聞いた話。それは北海道の中心部にある、有名な某心霊スポットでの話。

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何年か前の夏の日の事。

仕事も終わった夕暮れ時に、いつもならさっさと着替えて遊びに行く俺は珍しく暇を持て余し、家で1人テレビを見ていた。

久しぶりに見たテレビ番組が面白くて『意外とこんな日も悪くないな』なんて思っていた夜10時頃、携帯が光った。

shake

着信:B子

「あ、もしもしAくん?久しぶり!今暇?友達と心霊スポット行きたいなって話になってさ、女2人じゃ怖いからAくん暇なら一緒に行こうよ!」

最近会うことがなくなっていた女友達からの電話。俺はやっぱりテレビよりも外で遊びたいと思い、二つ返事で行く事にした。

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女友達と合流し、俺の車で某心霊スポットへ向かった。そこは昔から有名な心霊スポットで、その日も若者たちで賑わっていた。

駐車場に車を停めて少し歩くと水の音が聞こえてくる。階段を降りて行くとそこには大きな滝と滝壺、そして少し離れて岩があった。

sound:4

その日は天気が良かった。空には星が出ていて、心地良い風も吹いている。あいにく懐中電灯を忘れてしまったが、同じように肝試しに来た人が多かったので何とか怪我する事なく滝壺手前の岩辺りまで進め、ふぅと一息つきながら周りを見渡した。

sound:21

俺もこの心霊スポットには幾度となく来ているが、その時は何だかいつもとは違う雰囲気がした。それは決して、俺に霊感があるとかではなく、やたらとヒソヒソ声で話す周りの人たちに違和感をおぼえたのだ。

「ねぇAくん、みんな岩の方見てるっぽいんだけど…」

そう言われて再度周りを見てみると、確かに皆岩の方を見ているようだ。普通なら目前に迫る大きな滝と、全てを飲み込むような滝壺に興味をひかれるはずなのに。

俺達は懐中電灯を忘れた事を後悔して、誰かが照らしてくれるのを待った。3分もしないうちに左側からパッと岩の方向にライトが光った。わくわくしながらよく目を凝らした。

shake

岩の上には一足の赤いピンヒールがキレイに並べられていた。

「ねぇAくん、あれって…」

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新聞にも載らず、ニュースにもならなかった本当の話。

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