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中編3
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直方のアパート

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今から10年前、直方市の専門学校に入学しました。

私の実家から離れていた事もあり直方市にとあるアパートを借りる事になりました。

このアパートは値段がとても安く、

横に3件並ぶ2DKで風呂トイレ付き家屋、

学生にとってはとても有難く即決しました。

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私は昔から霊感があるのかないのか分からないが、良くない所に行くと金縛やら変な物を見たりしていた。

ただ曰く付きのアパートなどは信じてはいなかった。

そんなアパートを人に貸すなんて普通の人はしないと思っていたから…

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最初は初めての一人暮らしって事でワクワクしてたが、住んでる内に何かいるって事に気付いたのはそう長くかかりませんでした。

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最初に怪奇現象が出たのは住んで1ヶ月ぐらいだったと思います。

そのアパートは2DKなので2部屋あり真ん中に襖が付いてるタイプでした。

普通寝室に使う方はよく金縛にあうし、音もするのでこっちはあまり使ってなかった。

この時点では怖いのであまり気にしないようにしていたように思います。

その為普段は居間で寝る事にしていました。

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ある時居間で寝ているとふと目が覚め時計を見ると午前2時…丁度かぁ…

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shake

パタンっ‼️

マジか…

後ろの襖が閉まったのです

私は怖くなりすぐ電気とテレビをつけ固まりました。

念の為に持ってきていた数珠を持ち布団にくるまり感覚を薄めるよう努力しながらその日は寝につきました。

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それから少し経つと隣の住人が同じクラスの奴と知り

仲良くなりました。

その頃私はあまりアパートに居たくなくなり金曜日から実家にほぼ毎週帰ってました。

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ある時実家から日曜日にアパートに帰って来ると

隣の住人の友達が出てきて

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友達(昨日は何してたの?)

私(はぁ〜)

友達(メッチャ壁ガンガン叩いてきて煩かった。昨日夜中何してたの?)

私(あ〜俺金曜日から実家にいってて今帰って来たとこ)

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友達(……ネズミかな)

私(かもね…)

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その時から私はやはり夜中は駄目だなと思い深夜のコンビニでアルバイトをする事にしました。

夜寝る事がある時は大抵、学校の寮の友達の部屋に泊まって過ごしていました。

それからは特に何もなく少し安心してました。

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この時油断してたのかもしれません。

もう生活にも慣れて学校も休みの日に家で昼寝をしていた時の事です

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あ、また金縛かぁ…

昼間に金縛って初めてかもっ

脚の爪先からぞわぞわと

触られる感触が頭に向かってくる‼️

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これはヤバイ金縛だと直感で感じました…

頭までぞわぞわと来た時

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shake

sound:39

キャーーーーーーーー‼️

つっ……………

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この時の女の人の叫び越えは未だに忘れられません。

この時、私は出て行けって言われてるんだなぁと思いました。

それでもビンボー学生の私は2年間、我慢し続けなんとか卒業する事が出来ました。

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それから引越しする時、全部車に荷物を載せ掃除をし、大家さんに確認をお願いしました。

この大家さんは何かとお金かかるなど言い敷金を返す気ない感じでした。

その時、大家さんが壁をみて

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大家さん(こんな所にも手形を付けて…これもお金掛かるね)

私(それ子供の手形ですね…)

私(私の手より断然小さいですよ)

大家さん(……)

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私(私がいた時に、ここに子供来た事ないですよ)

大家さん(……)

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私(ここ何かあったんですか?よく夜中音がするし女の人の叫び声聞こえたりしたし…)

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大家さんは何も言わず、家に戻り敷金全額返してくれました。

何かあったのかは結局わからなかったけど、まだあのアパートはあるみたいです。

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