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短編1
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彼のストーカー

二年程前、五歳年上の大学院生と付き合っていました。

頭がよく、優しい彼の困った点は優柔不断で物事をはっきりさせない人でした。

そんな彼はまだ大学生だったころにある後輩に一方的に恋慕され、当時彼女がいるくせに曖昧な態度をとり続けたせいで、後輩はストーカーになってしまい、大変な目にあったらしいです。

今考えるとストーカーって後輩一人じゃなかったみたいです。

彼は私にとって初めてできた彼氏で、私はよく拗ねて彼を困らす悪い彼女でした。そのたび彼の家まで謝りに行っていました。

まぁいつも昼間に行くので、彼は学校ってパターンで会えなかったのですが、彼の住むアパートの大家さんには、いつも彼女だってことを話していましたが不審な目で見られていました。

また彼とデートした日、駅で別れて階段を降りる途中に後ろの人に押され、数段ですが落ちてしまった時、階段の上でその様子を見ていた彼氏が逃げるように走り去る姿は忘れられません。

今はもう別れて二年たちますが、人身事故で亡くなったと、最近聞いたので、彼のお墓に花を持って 行きました。

するとさめざめ泣く女性が彼のお墓の前にいました。

新しい彼女さんだったのかと、『初めまして』と話しかけると…、私に気づいた彼女は一言

『もう彼は渡さない』

と言って睨みつけてきました。

怖い話投稿:ホラーテラー 匿名22歳さん  

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