ある国に白雪姫という可愛らしい姫が生まれました。その可愛らしさ通り白雪姫は美しい姫へと成長をとげました。
それを妬んだのは母君でした。毎夜毎夜、白雪姫の部屋の扉に近づくと、王様が白雪姫美くしさのあまり抱いていたのです。
鏡を見る母君。めじりにはシワがより、年の老けさを感じざるえませんでした。白雪姫が生まれる前はあんなに私を大切にしてくれたのに…。
ついに母君は白雪姫を殺す決心に出ました。
一方白雪姫。毎夜毎夜、寝る前に父が来ては「お前は本当にに美しい。」何度も何度も同じ言葉を繰り返し、毎夜抱かれる。いいかげん、苛立ちを始めた白雪姫は王様が部屋へ来ると
「今日は足だけにして!
王様は困惑しましたが姫に嫌われるのを恐れ、白雪姫の美しい足を愛でるのでした。
そんな日が続いていた時の事、母君が姫に森で薬草を取ってきておくれとお使いを頼まれました。
「面倒ね…………
と思った姫でしたがいつも城の中ばかりでしたので外への好奇心に負け、従者と共に深い森へと出かけることになりました。
「薬草はこれかしら?
と姫が夢中になって探しているスキをついて従者は姫を森に置き去りにして馬にまたがると行ってしまいました。
そう、これは母君の策略でした。母君は機密のために従者を殺し、
「我が娘よ。森で野垂れ死ぬがいいわ……。
とつぶやくのでした。
白雪姫。母君にしてやられた!と感づいた姫。城の外を始めて感じる姫は途方にくれました。森の中を小1時間さ迷った頃、一軒の小さな家を発見しました。あそこに何とかしてもらおう。
家を訪ねると錬金術師の7人の老人が出てきました。泊めてほしいと頼みますが、老人たちはうさんくささを感じながらも姫の美しさに負け姫を家に留めおいたのです。
その晩から、姫は老人に抱かれ(慣れていたし)、昼間は少し不慣れながらも家事をこなしました。
数ヶ月した頃、殺したはずの姫の存在をしり母君は怒りました。
「死んだとおもったのに!
母君は自分の手で殺す決意を固めます。
1回目は毒を塗ったクシを売り、死んだかと思えば錬金術師の老人たちはすぐさま解毒材を作り出したちまち姫を生き返させてしまいました。その事が幾度か続き、姫に老人は何があっても他人からもらうものに手を出してはいけないと言われました。
苛立つ母君。とうとう最後には解毒が不可能という猛毒をりんごに仕込み、姫のもとを訪れました。
「お嬢さん、りんごでもいかがかね?
「人からものをもらうなって言われてるの。毒でも入っていたら大変だもの。
「そうかい?こんなに見事なりんごなのに。
それなら私が食べて証明してやろうではないかい。そうしたら食べてくれるね?
老婆が一口りんごを食べると何事もないように、
「ほうら毒なんて入ってやしないさ。
白雪姫は迷いました。しかし、それは本当に見事なりんごだったため、
「じゃあ一つもらうわ。
老婆はふっと笑うと自分がかじったりんごの半分を姫にあげました。しめたかのように猛毒で倒れてしまった姫。
実は老婆がかじったりんごの片方にだけ毒が仕込まれていたのです。
母君は勝ち誇ったように笑うとすばやくその場から立ち去りました。
死んだ白雪姫を見つけた老人の苦労もむなしく解毒薬を作ることはかないませんでした。
しかしこんなに美しい姫を埋めるのは忍びないと姫の遺体に腐らぬ処方を施し、宝として庭に棺の中で眠らせました。
数日後、狩りに出ていたとなり国の王子が従者と共に、棺に眠る白雪姫を見つけました。あまりの美しさに老人たちに、譲ってほしいと頼みますが、がんとして老人たちは動きません。仕方なしに、老人たちを全員斬り殺すと棺ごと姫を自国に持ち去ったのです。
その日から毎夜のように「死体愛好家」の王子は地下に姫を安置し腐らぬ遺体を抱きました。
「地下の部屋には誰も入ってはならぬ!
と厳しく命令する王子。気になる従者たち。そんな中、ある従者の一人が地下に忍び込み、姫の遺体を見つけました。これは美しい。もう少し近くで…と棺を開け、姫を動かした振動で喉の奥に引っかかっていた毒リンゴの欠片がポロリと落ちました。
「私は……?
死んでいたはずの姫が生き返った。
王子は困惑しました。
「これは驚いたな。だが死体でなければ困るのだよ。お前には再び死体になってもらわねばな。
姫はふふっと笑うと
「もっと面白いものが見たくない?
数ヶ月後、王子は白雪姫の国を襲い妃のみを残し国民を皆殺しにした。
白雪姫の国を襲い妃(白雪姫の母君)を残し国民全員を皆殺しにした王子。
一方、妃、白雪姫の母君は地下牢に捕らわれていた。
「何故こんなことに……。何故、私だけ生かされているの?
困惑する妃のところへ侍女が現れ、
「お妃様、こちらへ。王子様がパーティー会場でお待ちです。
綺麗な化粧と美しいドレスに着せ替えられ、ふと思う妃。
「この扱いは何?あんなに酷い事をして私だけ……
そうよ!王子は私を妃にするつもりなんだわ!
心震える気持ちで会場に向かうと王子と……
そこには死んだはずの白雪姫がいた!
「お母様。お久しぶりで御座います。
ふふっと笑う姫。
「この間はお母様においしいリンゴをいただきましたね?
私からもプレゼントがありましてよ?
さあ、お持ちしなさい!
侍女が持ってきたプレゼントとは、鉄でできたハイヒールだった!
しかし何故か赤い……。
それは一晩中、炎の中にくべつづけ1000℃以上はあるかという熱された靴だった!
「さあお母様っ!!!」
嫌がる妃をものともせずに無理やりハイヒールをはかせる従者たち。
「ぎゃああああっ!!
悲鳴と共に、あまりの熱さに舞い踊る妃。
遂には妃までが燃え舞った。
「さあ舞踏会の始まりよっ!
王子と白雪姫は舞う妃をいつまでも高く笑いながら見つめていた。
怖い話投稿:ホラーテラー Lさん
作者怖話