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中編4
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初詣-不思議体験-

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久しぶりに怖い話を書く事になりました。

というか、今回は怖い話ではなく、不思議現象の話になります。

前回の話ではネットで一番怖い話に選ばれてとても嬉しく思います。

今回も実話を元に書きます。

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music:7

大晦日の日、俺は友達のTと一緒に初詣に行く約束をした。

最近は忙しくて会っていなかったので、会うのがとても楽しみだった。

sound:2

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1月1日の0時あたりに神社近くの公園で待ち合わせする事になっていたので準備をして最終便の電車に乗り、20分?ぐらい歩いていると、神社からゴーンという低い鐘の音が聞こえた。

公園に着き時間を見ると、0時過ぎで

神社の階段を登って行く人が多くなり、ざわざわと騒がしくなっていた。

しばらくすると友達のTが来た。

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T「おーい」

俺「久しぶりー、生きてたか?」

T「はっww変わってねぇなお前w。本当に久しぶりだな」

という会話をしながら、階段を登って鳥居をくぐった。

その神社には一度も行った事がなかったので

ワクワクしていた。

辺りは黄色い光に照らされて、石の道はその光を反射して輝いていた。

私達は御賽銭箱の前に並んでいる人の行列に並んでいた。

すると、俺は暗闇の向こうにもう一つ鳥居があるのに気づいた。奥には巫女さんらしき人がこちらを眺めていた。

暗闇なのでハッキリ見えなかった。

しかし、なぜ暗い鳥居の奥に巫女さんらしき人が……

不思議に思いTに話しかけた。

俺「おい、あそこにある鳥居あるだろ?なんであそこに巫女さんが突っ立てるんだ?」

T「あー、本当だ、気づかなかった。んー、よくわかんねぇな。

……ていうか、あの巫女さん美人じゃね?」

俺「知らんがな…というかよく顔見えるな」

T「いや、見えねぇよ。雰囲気が美人そうじゃん」

俺「雰囲気かよ……」

俺は静かにツッコミを入れながら寒くてかじかんだ手をポケットに入れて温めていた。

その後順番が来て、お賽銭箱に5円玉を入れてパチパチと手を合わせた。

御守りを買うため、売り場を探し並んでいた。

私「御守りとこの魔除けの矢買ったら、あっちの鳥居の方行こうぜ。」

T「そうだな‼︎美人さんとお話がしてぇ!」

Tは普段こんなテンションでいつもニコニコしていた。

買うものも買ったので、鳥居の方に行く事にした。

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music:3

俺はTと一緒に鳥居の階段を登っていると

突然俺の手が誰かに掴まれた。

Tの手だった。

いつもニコニコしているTの顔が真顔になり真剣な眼差しで俺を見ていた。その時Tの手は震えていたと思う。

俺「……え、どした?」

T「やっぱやめよう。帰るぞ。」

俺「は?どしたんだよ、行こうぜ。」

T「止めとけ」

俺はTに強引に走って元の居場所に連れられた。

俺はその時、Tが霊感を持っていることを思い出した。

俺「……霊かなんかいたのか?」

T「あぁ…お前、あの巫女の顔を見たか?」

俺「霊⁉︎マジかよ‼︎…暗くて顔は見えなかったけど。あの霊の顔が何かあったの?」

T「顔がなかった…首から上がなかった…

それと……お前の肩に首のない女性の霊の両手が掴んでいたから、ヤバイと思って、走ってここにきたけど……お前の肩に引っ付いたままその霊を引きずってたらしい……お前の肩に寄りかかったままだ。」

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俺 「あの……ここ神社なんですが…(苦笑)」

T「関係ない。とりあえず神主さんに聞いてみるか……」

片方の肩がすごく重い。

やべ……こえーよ、どうすんだよこれ。連れて帰りたくねぇと思いながら

Tが神主さんに事情を話してくれた。

wallpaper:435

T「あそこの鳥居何ですけど……」

神主「え?この神社の鳥居はあそこにある鳥居1本だけですよ?」

俺たちの指摘した鳥居とは真逆の方向を指差した。

T「いや、ほらあそこですよ……あ……」

さっきの鳥居の方を見たが

鳥居がきれいさっぱり無くなっていた。

神主「あぁ…あそこは確かに少し小さい鳥居はあったのですが、今はないですよ。先代から聞いた話ですが、ずっと昔にあそこで掃除をしていた2人の巫女が突然倒れてきた鳥居に挟まれたと聞いた事がありますよ…2人とも頭に直撃して即死だったと聞きました。今はあそこに小さい賽銭箱がありますが、何故かは分かりません。」

この日、俺たちは鳥居のあったはずの場所にある小さなお賽銭箱にお金を入れて、

肩を掴んでいる霊が退きますようにとお願いをした。

Tは俺の肩に誰もいなくなったと言ったので、俺は安堵していたが、一瞬にして全身に寒気が走った。俺の耳のそばで透き通った柔らかな女性の声が聞こえた。

shake

sound:3

「オカネアリガトウネ、マタライネンアイマショウ、ヨイオトシヲ」

Tもその声を聞いたらしく、可愛い声だの何だのといつもと同じようにニコニコしながら茶化していた。

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