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短編2
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同乗者

これは、一人暮らしを始めた頃の話。

私は実家から車で30分ほどの所にアパートを借り、月に1~2回実家に帰っていました。

その時の話です。

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私の実家へのルートは、

・片側2車線の大通りを通る道。

・すれ違いがやっとの田舎道をすり抜けていく。

という、2通りあります。

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急ぎの時はスピードの出る大通りを。

時間に追われていない場合は田舎道を。

という感じで使い分けていました。

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実家からの帰り道。

寄り道もあり、私はその日、大通りを使って帰っていました。

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大通りは県内で1・2を争う大手機械メーカーの工場に面しており、

その他は田んぼやローカル線の線路が見えたりと、田舎風景がメインの道でした。

music:2

そんな大通りで不思議な体験をしたのです。

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いつも通り、運転し、車線変更をしようとバックミラーを見た時です。

不思議な事に髪の長い女性が自分の真後ろに座っているのです。

貞子の様に髪で顔を隠した女性はただ、じっと自分の後に座っているのです。。。

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それに見とれていると

shake

ブー!!

とクラクションの音が聞こえ、ハッと思い、前を見ました。

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女性に見とれて居て、中央線を踏んで走っていたのです。

クラクションを鳴らされていなかったら、対向から来ていたトラックとぶつかり、生きてはいなかったでしょう。。。

急いで進路を戻し、チラッと後部座席をみましたが、女は居らず。。。

クラクションを鳴らした車も消えていました。

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music:3

今でも目に焼きついて離れないのは、

クラクションを鳴らされる直前

女が笑ったことです。

shake

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