中編6
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背後に

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8年前くらいかな。

居酒屋でバイトしてた時の話です。

店は二階建てでめちゃくちゃ広く 繁華街の中にあり朝7時まで営業していて、毎日とても忙しい店でした。 

また二階は全席が個室で、深夜0時まで利用ができた。0時を過ぎても帰らないお客さんは

一階に移動して頂くようにしてたんだ。

そして0時を過ぎてから二階の閉め作業に入る。

金土日は3.4人で片付けるが 平日、酷いときは1人で片付けないといけない日もあった。

ただ 一人での二階の閉め作業は みんな嫌がったんだ。

理由は大変だからではない。。。

いるんだ。

しかも たくさん いる。

俺は以前心霊体験をして以来(前作の廃墟に行った話です。) 

霊感が強くなったか、やばい場所がわかるようになりました。

ここで二階の説明をしときます。

一階から階段であがり二階は全席 掘りごたつなので土足厳禁でした。なので靴を靴箱に入れて頂くんです。そして細い通路があり左右に個室がずらーっとあるんだ。

途中に90度(L字)に曲がる角があり

角のすぐ先には スタッフがドリンクを作ったり 洗い物したり 一階から料理が運ばれてくるリフト等があるスタッフ専用のスペースがありました。

初出勤の時に 二階を案内して頂いたときに

とても不気味で嫌な空気が流れてました。 

とくにL字角を曲がった瞬間 あきらか まわりとは違う なにか重い空気が流れてた。

おもわず固まってしまった俺をみて

先輩が察したのか 

「ここ気味悪いやろー。うち霊感ないけど、なんか気持ち悪いんわかるねん。しかも夜中にでるみたいやねん、、、 って初日でびびらせてごめんな。」

そう言われたんだ。

お客さんでも 二階に案内すると 理由も言わずに一階にしてくれと 言われたことも多々ありました。

バイトし半年以上がたち 先輩もみないい人で仲良くなり、仕事も慣れてきました。

その間、二階は不気味でしたが なにも起こらずでした。

 

そして、もう時期は夏のお盆に入った頃。

僕は夜からラストまでの遅番担当でした。

そして 担当は二階のドリンカーでした。

出勤すると 先輩が

「今日二階ほんまやばいねん。霊感ないうちにも解る。しかもほかの霊感ない子も二階気持ち悪いて言うてるし、お客さんも いつも以上に二階拒否されるねん。。」

正直とても嫌でした。

担当場所は当日 口頭で伝えられるのだが、よりによって二階のドリンカー(スタッフ専用のスペースでひたすらお酒を作り 洗い物をする係)。。

嫌だと思いつつ二階にあがった瞬間 背筋がゾクッとして 鳥肌がたつほど やばい空気が流れてました。

二階にあがると すぐに先に二階に一人でいたバイトの女の子がダッシュで来ました。

「やっときてくれたー!! もうほんま一人怖くて 。お客さんも二階嫌がるし なんかずっと視線感じるし ほんま、はよ帰りたい。。」

半泣きだったんで、 大丈夫やってー と言い

あとは 雑談もしたり 気をまぎらわせて ました。

ただ この空気の重さに 鳥肌はつねにたち 僕も気をまぎらわさないと 恐怖でやっていけないくらいでした。

二階は暇でその女の子と二人でまわしていました。

ただ 一番嫌だったのが 

その女の子は23時あがりであり

二階の閉め作業は僕一人でしなければいけないことでした。

あっという間に23時になり 女の子が

「一人で閉め作業やんな、やばかったらすぐ一階に逃げや!ほんま残れんでごめんな。。」

と言い 帰っていきました。

お客さんも二階は0になり 最悪な空気の中 

一人で閉め作業をする事になりました。

まずは大量の洗い物を洗浄機でまわします。

洗浄機は壁のすみにあり、通路は背中側にある状態。

誰もいないなか 背後が気になりつつも急いで洗っていました。

途中 視線を何度も感じ振り返るもなにもいない。

気のせい 気のせいと 言い聞かせて 大量の洗い物を洗っていると 

背後に また視線を感じました。

shake

ただ 今までの感じではなく 直感で絶対観てはいけない。そう思いました。

同時に足が震え 寒気と鳥肌がたちました。

僕は あまりにもの恐怖で固まってしまったんです。

ただ、気のせいと信じたかった。

観て確めたかったんです。

ゆっくりと かおを少し右に曲げ目だけを少しずつ右に動かして 真後ろを観るようにしました。

ゆっくり

ゆっくりと。

なにもいない事を信じて。

やっと真後ろがみえるくらいになった時に

観てしまったんだ。

そこには とてつもなくでかい黒い影が 背後に立っていたんです。

sound:18

恐怖で声すらでず、また逃げたかったが足が動かなかったんです。

顔は動かせたので ゆっくりと ゆっくりと

顔を正面に戻そうとしました(横目ではまだ見えて状態)

やっと視界から外れると 思った瞬間

music:3

黒い影の頭の部分が俺に向かって伸びてきました。

伸びた瞬間をみると同時に 僕は正面を見てる状態に戻ったのですが、

僕の目の前には

shake

そこには男性の顔がありました。

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黒い影は 僕の背後から伸び右側からまわりこんで覗き込むようにみていました。

その瞬間 僕は大声で叫びながら ダッシュで一階に向かいました。

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一階にいたお客さんは、びっくりしていましたが僕もパニック状態でした。 すぐに社員の人が大丈夫か!?と来てくれ話を聞いてくれました。

とにかく 座って落ち着けと、一階にもある半個室の席に連れていってもらい。落ち着くまで 休んでいいからと言われました。また二階はその社員さんが閉めるから大丈夫と言われました。

15分くらい 呆然としてやっと 正気に戻り仕事に戻りました。

その後 一階のホールをしました。

そして30分くらい経過した時に

上からすごい悲鳴が聞こえ同時に すごい形相で階段を降りてくる社員さんがいました。

大丈夫ですか!?と聞くと

「塩持ってこい 早く!!」

と言われ すぐに持っていくと 

一緒に外に連れ出されました。

全身にかけてくれと言われたので 手に取りかけました。そして背中を強く叩いてくれと言われ、その通りにしました。

何があったか話をきくと 閉め作業が終わり

一階に降りようとかがんで靴を履いていた時に

後ろから

ドドドドドド

ドドドドドドドドドドドド

とすごい速さで近付いてくる足音が聞こえてきたらしく

ドドドドドド  ドドドドドド ドドドッ

と真後ろまで音が聞こえた 次の瞬間

shake

男の人が背中から飛び付いてきたらしいんです。

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そうして社員さんも僕と入れ替わるかの様に休ませました。

そうして15分くらいすると社員さんが

「もう大丈夫 すまんかった」

と戻ってきました。

そうして深夜の時間帯のピークを向かえ バタバタして4時くらいになり休憩1時間を頂くことになりました。

ただし休憩は二階を使わなければならないんです。

行きたくなかったが まかないを作っていただいてたので、さっさと食べて外の空気を吸おうと思っていました。

恐る恐る二階にあがり階段から一番近い 個室に入りまかないをダッシュで食べました。

個室は堀ごたつ で扉はなくカーテンで仕切られているので、 カーテンをあけっぱなしか 閉めようかと迷いましたが 閉めることにしました。

まかないを食べ 一服をしていると 

急激に睡魔が襲ってきました。

いままで休憩中に寝たことはないのですが。。

そして気付いたら寝てしまってました

そして そのまま

金縛りにあってしまいました。

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運も悪く

テーブルに右腕を置き腕を枕かわりに カーテンの方向を観たまま 寝てしまい身体が動かなくなりました。

sound:29

そして 両足首を 捕まれている感覚

そして 見られてる感覚がありました。

俺は目をあけずに 金縛りがとくのを待ちました。

そしてようやくとけて 目をゆっくり ひらきました

shake

music:3

すると なにもいませんでした。

ただ、カーテンが開いていたんです。

僕は目をあけずに良かったと心から思いました。

そして ダッシュで一階におり 先程の社員さんに話をしたら 塩をかけてくれて 背中を叩いてくれました。

それからは お盆時期は二階を使わないと店長が決めてくれました。

それから三年務めて辞めましたが 

今では店長もかわり 店も名前を変えてまだあるのですが、、いまでも店の前を通る度に あの男性の顔を思い出し 鳥肌がたちます。

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shake

shake

Concrete
コメント怖い
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ピノ様 コメントありがとうございます(^^)
伸びてきて覗きこまれるのは ほんとに思い出しただけで、鳥肌がたちます。。
背後から飛び付いてきた人も 伸びてきた人も カーテンあけた人も多分同じ男性だと思います。(..)

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よもつひらさか様 コメントありがとうございます。
文章では上手く伝えられませんでしたが
背後から伸びてきて 覗きこまれました。。

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はなさん コメントありがとうございます(..)
居酒屋があった週辺は昔の戦争時の死体置き場であり「人の胴体の山」 から濁って できた地名であると聞いたことがあります。 

僕と社員さんが霊感があり ほかのみんなは霊感がなく 気持ち悪がるくらいで 足音等の男性の声は聞いたことあるけど、実際にはっきりと霊を見た人がいなかった事、あとは忙しい店なので売上げのこともあり二階を閉めることができず、対応が遅れたみたいです。(^_^;)

僕も逃げたかったんですがね汗

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何があったんでしょ、この店((゚□゚;)) 私ならその足で逃げちゃいます、きっと。店長、対応遅すぎる(;つД`)

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