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ある日の夜、A美は友人のS子の部屋に遊びに来ていた。
S子はベッドに背を預けて座っており、小さなガラステーブルを挟んで正面に座ったA美は、雑誌をパラパラめくりながら世間話をしていた。
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ふと顔を上げたA美は突然、
「私、のど乾いちゃった。S子、一緒にコンビニまで買い物に行こう」と言い出した。
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飲み物なら冷蔵庫にあるのに、と文句を言うS子の背を押して、部屋を出るA美。
部屋から少し離れた公園まで来ると、怯えた表情でA美は言った。
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「アンタの部屋のベッドの下に、知らない女がいた。警察に連絡しよう」
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S子は言った。
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「なんだ、やっぱり見つけちゃってたか」
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次の瞬間、A美の腹に鋭いナイフが突き立てられた。
作者綿貫一
こんな噺を。
(4/17 タイトル改題)
九州の皆さま、心よりご無事をお祈り申し上げます。