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短編1
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目端に見えるもの

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私は仕事で自転車を利用しています。

毎回ではないのですが、自転車を漕いでいると目の端に人影が見える時があります。

「あっ」て思ってそこに視線を合わせると人なんて居ません。

ポストだったり、家の玄関口の門だったり。

「これが、いわゆる柳が幽霊に見えるってやつなんだろうな」と思いました。

あれは10月も終わる寒い日、夕刻に自転車を漕いで職場に帰ろうとしていました。

その時またふっと目の端に人影をとらえました。

その人影は女性で髪はセミロング、上は白いセーター下はロング丈の赤っぽい色のスカート。

年は30代ぐらい。

一瞬なんですけど、そんな事が頭に浮かびました。

何気に視線を向けると誰もいません。

そこは少し古びた家の玄関先でした。

また、柳の幽霊でも見たか?

そのまま、また自転車を漕いでいるとまた目の端に人影をとらえました。

男性で、中年ぐらい。紺の上着で下は白いズボン。

また柳の幽霊?と視線を向けるとそこには男性が居て、何か家の仕事をしている所でした。

その瞬間、私はちゃんと目の端で人影を見ているんだなーと。

それなら最初に見た女性も「本当は」見えていたのかもしれない。。。

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