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「ずっと前から好きでした!あたしと付き合って下さい!」
放課後の学校で、あたしはずっと好きだった彼に告白した。
「...良いよ、俺も好きだったから。」
言って少し経ってから、その答えが返ってきた。
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「マジ!?あの柊貴と付き合えたの!?」
翌日の帰り道、隣のクラスの親友、杏奈が興奮していた。
柊貴とは、あたしが告白した彼のこと。
「うん。俺も好きだったからって言ってくれて...。」
少し顔を赤くして、あたしが言うと、杏奈は「キャー!」と笑顔で叫んでいた。
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帰ってからも、あたしは家で大興奮だった。
柊貴は、あたしの通う高校一のモテ男で、あたしなんて、手の届かない存在だと思ってたから。
「柊貴があたしのこと好きって言ってくれたぁ〜♡」
あたしの親は帰ってくるのが遅いから、リビングで好きなだけ興奮できるのがまたラッキー☆
それに、
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来週はいよいよクリスマス!
柊貴の部活とか用事さえなければ、
一緒に過ごせるかもしれないよ〜!
あたしは興奮しっぱなしだった。
けど、その翌日____
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「うわぁ...最悪...。」
あいにくの雨。
天気予報によると、再来週まで雨らしい。
「家とかは突然ムリだし...。」
とあたしが独り言を呟いていると、
「こりゃクリスマスダメだな。」
と杏奈は言った。
しかも、昨日...。
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「なにこれ...。」
放課後、あたしのカバンの中には、『柊貴から離れて。』,『柊貴に触れたら殺すから。』という新聞を破って貼ったような手紙が。
柊貴は学校中から人気だから、付き合ってるあたし、恨まれてるんだ...。
なんて事があったばっか。
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再来週。
「マジかー!」
驚くほどの晴天&まさかの遊園地デート♡
すると、「柊貴!」という女の人の声が。
髪の長い、若干顔は可愛い感じの...。
まさか柊貴が好きな学校の人...!?
「美咲...!」
柊貴が、その“美咲”って人を抱きしめる。
え...?
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「柊貴...?」
あたしがキョトンとして、柊貴に声をかけると、「美咲の柊貴に触らないで!」とその女の人は言った。
『柊貴に触らないで。』...?
もしかして、あの手紙の人はあの女の人?
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「柊貴!この人、あたしのストーカーなの!」
あたしがそう柊貴に抱きつくと、柊貴があたしを突き飛ばした。
「お前がストーカーなんだろ!?いたずらメール何度も送ってきて...!!」
「なに...言ってるの...?だって、あたしはあの日、柊貴に告白して...。」
その時、あたしのあの日の記憶が蘇る。
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「ずっと前から好きでした!あたしと付き合って下さい!」
「...ゴメン。俺さ、彼女居るから。」
そう言って、柊貴は立ち去っていった。
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“ゴメン”...?そんなはずがない。
あたしは、ずっと昔から柊貴と一緒に居て...。
あたしは、柊貴の事が本気で好きなのに...!
この気持ちが伝わってないはずない。
____柊貴は、あたしの事が好きだ。
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その日からずっと、あたしは柊貴にメールを送り続けた。
『柊貴、大好き♡』,『何でメール返してくれないの?』,『ねえ、柊貴。』,『何で?
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何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で?』
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そうだ。あたしはあの日、柊貴にフラれてあたしはそれから柊貴に振り向いてもらおうと...。
「あたしは柊貴に振り向いてほしかった...。ただそれだけなのに、何がいけないの?」
あたしは目を見開いて、狂ったように言った。
「だからって、そんなやり方...。」
女の人が言った。
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「あんたさえ居なければ、柊貴はあたしのものだった。柊貴は、あの人がいなかったら今頃、あたしのものだったよね...?」
あたしは、柊貴にふらふらと寄っていく。
「ち、近寄るな!美咲、行くぞ!」
柊貴は、あたしを避けるかのように後ずさると、女の人の手を握り走り出した。
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ずっと走っていると、薄暗い駅のホームに着いた。
「どこだよ、ここ!」
これで、行き止まり...。
「ねえ、あたしと一緒に居てくれないなら...今ここで、死んで...?」
快速列車がもうすぐ来る。
通り過ぎる瞬間あたしは思いっきり2人を押した。
「うわああああああああああああ!!」
shake
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「ふふふ...。これであたしは...。」
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『次のニュースです。先日ある駅のホームで、高校生2人が快速列車にひかれるという悲惨な事件が起こりました。そのうちの1人である女性らしき遺体は、只今身元確認中です。もう1人の足立柊貴さん16歳は、意識不明の重体です。なお、その事件の犯人は____』
病院内のテレビで、そうニュースが流れている。
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「柊貴も大変だったわねぇ。」
と、柊貴のお母さんは、そう言うとまだ意識が戻らない柊貴の頭を優しく撫でた。
「...でも、今日は柊貴の彼女がお見舞いに来てくれるらしいから良かったわね。」
そう言うと、ドアの前に人影が現れた。
もちろん、美咲ではない。
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ガラガラ
「久しぶりだね、柊貴。」
“私”が柊貴のお見舞いに来てあげたのだ____
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-fin-
作者大野もな
初めての怖い系小説だったので、かなりの駄作です。
だから、文がおかしなところなどは多々あるかと思いますが、お許し下さい。