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短編2
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ストーカー

私はストーカーに悩まされている。

最初は小学生の悪戯かと思う程些細な事で、あまり気にも留めていなかった。

しかし、無言電話が頻繁に掛かってきたり気持ちの悪い言葉を書き連ねた手紙が何十枚も送られてきたらそうはいかない。

今日は彼氏の家に泊まることにした。

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外に出ると誰かに見られている気がして落ち着かないので、家の中でダラダラと過ごした。

最初、家に着いた時は少しビクビクとしていたが彼氏と過ごす内にかなり落ち着いてきた。

彼氏は何か書類を書いているらしい。ペンを持った右手を忙しなく動かしている。

私は暫くそれをボーッと眺めていたが、いつの間にか眠ってしまった。

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どれくらいの間眠ってしまったのか。

目が覚めると、目の前で男がうつ伏せで倒れていた。

ヒッと悲鳴を上げた私は、すぐに理解した。

この男はストーカーだ。

きっと私が眠っている間にストーカーが乱入してきて、彼氏が殴るか何かして殺したのだ。

そう理解はしていても、やはり死体を見るのは初めて。

ガタガタと体が震え出す。

彼氏は私をそっと抱きしめ、大丈夫と優しく頭を撫でてくれた。

私の中で何かがプツリと切れ、私は大声を上げて泣いた。

これで、ストーカーに怯える生活は終わる。

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男は隣町の山奥に埋めた。

流石に罪の意識はあったが、警察に行くのも怖かった。

夜もかなり更けていたので、人に見られた可能性も無いだろう。

その帰りに彼氏の家に着くと、お腹が空腹を訴える。

冷蔵庫の中の物で適当に炒飯を作った。

小さなテーブルで彼氏と向かい合って食べる。

……?

あなた、左利きだったっけ?

Concrete
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