短編2
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古井戸

とある家の庭に大昔から代々伝わる古井戸があったんです。

その家の息子が結婚することになり家を増築するために、古井戸を壊すと言い出しました。

一緒に住んでいた祖母は強く反対したそうです。『古くから伝わる井戸だから壊したりしたらバチが当たる…』と。

しかし息子は

『バチなんて当たるわけない!』と家を建ててしまいました。

家が完成し、井戸の上が風呂場になりました…

増築して何年か過ぎても特に何もなく…

『やっぱりバチなんて当たらないぢゃん!』なんて言ってました。

やがて息子夫婦に子供が出来きました。夜泣きも少なく普段は滅多に泣かないのに不思議なことに風呂に入れる時だけは必ず大泣きしたそうです。

不思議に思いながらも時は過ぎ…子供もすくすく育ち…ある嵐の夜、一人で風呂に入りました。

『あれ?お風呂の湯がやけに濁ってるな…』

でも気にせず…湯船に入りました。

すると何か下に引っ張られる感じがして気味が悪く軽くシャワーだけ浴びて早々に風呂を出ました。

親と風呂で感じたコトを話し『気味悪くてさぁ…』『気のせいぢゃない?』なんて話ながら寝たそうです。

次の日の朝起きて言葉を失いました…

なんと体中に手跡がついていたんです。

みなさんも自分の腕を強く握って離すと手跡つきますよね?

それが体中に…。

間もなく、原因不明の病気で亡くなったそうです。

亡くなった日、祖母は重い口調で話たそうです。

昔、井戸に亡くなった子供と同じ歳の子が落ちたんだよ。手だけは見えたが助けられなくて井戸の中で死んでしまった…。きっと一人で淋しくて井戸に引きずりこもうとしたんぢゃないか…と。

今 住んでる家は大丈夫ですか?

ってか家建てる前に言えよ!祖母よ…(泣)

怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん  

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