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短編2
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花子さん?

私が中学生のころの話。

昔から自慢したがりだから、ただ書き留めたかっただけです。

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私が通っていたのは、田舎の普通の中学校だった。田舎らしく古くてボロボロの校舎もあった。

私は演劇部にいて、部活動紹介にする演劇の練習をしている時だから四月か五月くらい。

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練習のため、どっかに行ったR先輩を探しに行った。ほかの先輩方(3、4人)と一緒に探しにいった。

けどすぐにトイレに行きたくなって、二階にある部室から一番近い三階のトイレに行った。

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図書室と音楽室の間にあるトイレで、とても綺麗とは言えないところだった。

三つ個室があったんだけど、一番手前はドアがギィギィうるさくてなんか嫌だったから、二つ目に入った。

トイレを済ませたくらいに、隣(三つ目)の個室から「鍵の開く音」「ドアが開く音」「ドアが閉まる音」がした。

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あ、R先輩が隠れてたのかな?と思った。

その時のR先輩の役名であったから「はるか?」と聴いてみた。

けど、何も言わずに「ドアが開く音」「ドアが閉まる音」「鍵の閉まる音」がした。

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しかしまぁ先輩達といっしょに押しかけた方が面白いよな!と思い個室を出た。

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普通にトイレを出ると、先輩たちが階段に座って待っててくれた。あれ?と思って

「はるか来ませんでした?」と聴いた

みんな「来てないよ?」「おったん?」と。

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まだ個室にいるのかな、とみんなでトイレを見に行った。

トイレの構造的には、三番目の個室の奥は掃除用具入れで、上が吹き抜けて隣の男子トイレにつながっている。男子トイレにも入ったし全部見たけどいなかった。

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女子トイレの三番目の個室は、「水が流れません」と貼り紙があった。間違っても誰も入らない。し、三階のトイレなんて誰もこない。(教室棟は逆だしそこよりトイレも綺麗)

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途端に怖くなって、図書室も音楽室も確認したけどどちらも鍵がかかってた。しかも階段には先輩達がいた。窓を開けるにも音が鳴ってわかる。

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私は誰に呼びかけたんだ?って思って怖くなった。

そのまま先輩にひっついて、一旦部室に戻った。

するとR先輩が部室にいた。

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「どこにいたんですか?」と聴いた。

先輩はケロッと、

「(教室棟二階の)女子トイレだよ」と答えた。

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もともと古い学校だし、先生達も幽霊や怪奇現象を見ただとか言ってたけれど、まさか自分が体験するとは。いま思えば上履きも私一人のしか置かれてなかっただろうし。

誰だったんだろう。

息遣いも聴こえるような狭い空間なのに、

そういえば聴こえなかったな。

Concrete
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