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これは僕が小学校の頃、実際に体験した話。
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僕の小学校は、校舎が本館と東館にわかれていた。
問題はその東館の方。
その頃の東館は建てられたばかりでまだ中もそこそこ綺麗。でも何故か、怪談話が絶えなかった。
特にトイレ。
「窓の外に黒い影を見た」「声が聞こえた」そんな生徒が後を絶たず、かなり恐れられていたみたいだった。
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当時小4だった僕は怖いもの知らずで、そんな噂聞いてもうんともすんともしなかった。
そんな僕の教室はトイレのすぐ隣。
みんなは怖がっていたけど、僕はなんともなかった。
ただ一つ、トイレの前を通る時に必ず寒気がする事を除いては。
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そんなある日、僕にトイレ掃除の番が回ってきた。
僕は基本的に学校ではトイレに行かないから、トイレに入るのはその日が初めてだった。
普通に他の2人と一緒にトイレへ向かう。
トイレに入った瞬間、すごく嫌な気配がした。
トイレの前を通る時の比にならないくらい、すごく気持ち悪くなった。
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僕は霊感が強い方だ。
多分、母方のおじいちゃんの実家がお寺なのと関係してると思う。
気持ち悪いと思った場所には近づかない、そういう風にルールを決めてた。
でもその時は何故か、そこから離れようと思わずに、普通に掃除をすすめた。
後から考えると、この時の僕の行動は不自然だと思う。
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掃除は思いの外早く終わって残りの時間他の2人とトイレで雑談をしていた時、僕はトイレの奥の床に赤い糸が落ちているのに気づいた。
A「ちょっと〜、まだゴミ落ちてんじゃんw」
僕「うわ〜まじか、拾っとこ〜」
B「僕ちゃん、ちゃんと捨ててね?w」
こんな会話をして、僕は赤い糸を捨てた。
そう、捨てたはずだった…
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僕はトイレ入り口のゴミ箱に赤い糸を捨てて、振り向いた。
AちゃんとBちゃん、その後ろ、トイレの奥には
また赤い糸。
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僕「…え?」
A「ん?何〜?どうした?」
僕「いや、後ろ…」
AちゃんとBちゃんが後ろを見る。
B「あれ?僕ちゃん、さっき赤い糸捨てたよね?」
僕「捨てた…はず、だけど…」
A「もー!僕ちゃん、ちゃんと捨ててよね!」
そう言って今度はAちゃんが赤い糸を捨てる。
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A「はいっ、捨てたよ〜!次からはちゃんと捨ててよ……え?」
Aはこちら、いや、僕達の後ろ。
トイレの奥を見て青ざめた。
僕達も恐る恐る振り返る。
するとそこには、
また、赤い糸
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さっきと同じ場所に、また同じ糸。
その場が一瞬にして凍りついた。
僕達は急いで教室に戻り、事情を伝えて先生についてきてもらった。
でもそこには、赤い糸はもうなかった。
僕とAちゃんが捨てた、ゴミ箱の中にあるはずの赤い糸さえも…
作者あずき
これは、作者が実際に体験した話です。
ちなみに、女ですよ(笑)
僕の小学校のすぐ隣はお墓でした。
この赤い糸も、それと何か関係があるのでしょうか…?